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Activeな研究者たち

予稿集による日本の研究者数(日本物理学会編)

科学技術政策を検討において、非常に重要な基盤的指標である研究者数を推計することをJDreamIIを使用して試みた。

論文や特許等によるアウトプットの指標は、充実してきたが、インプットの指標と合わせて議論することがエビデンスベースの科学技術政策を議論する上で、重要であることは言うまでもない。 インプットの基盤的データとして重要なものは、ヒト・モノ・カネが挙げられるだろう。

ヒトに関しては、総務省「科学技術研究調査」から、我が国の研究者(企業等、非営利団体・公的機関及び大学等の研究者の合計)が、平成22年度、84万300人と公表している。 この数は、国際的にみると、米国に次いで多い。人口1万人当たりの研究者数となると、主要国中で最も多くなっている。

注:

※2002年(H14)よりデータの集計方法が変更され、「研究機関」が「非営利団体」と「公的機関」になりました。
(総務省:平成14年の科学技術研究調査の見直しについて )

※1997年(H9)の企業の研究者数は「ソフトウェア業」を含む値を使用しています。

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出典

総務省 「科学技術研究調査」を基に、JST J-GLOBAL foresightにて情報事業が集計

Essential Science IndicatorsSMに収録されている国別論文数から考えると、国毎に調査方法や対象の取り方に差異があり、国際比較には注意が必要とされているが、日本の研究者数は他国に比べて多くカウントされているのか、それともアウトプットが少ないのか、議論が分かれるところだ。

そこで、日本の研究者数について、新しいカウントの方法を考案した。 多くの研究者は学会に所属して、自らの研究成果を発表すると考えられる。 そこで学会の年次大会の予稿集に収録されている講演要旨の著者をカウントして、学会の研究者数の調査を試みた。

JDreamIIには、多くの学会の予稿集が収録されている。そこで日本物理学会、日本化学会、日本免疫学会の発表者数を予稿集からカウントすることを試みた。

日本物理学会は、毎年、春と秋に年次大会を開催している。それぞれの発表者数をカウントすると、以下の表の通りになった。 一つの年次大会で、複数の研究発表を行っている研究者もいるが、それらは一人に名寄せしてカウントしている。

日本物理学会は、2008年12月31日において会員数、18,181名、2009年12月31日で18,138名と2009年度事業報告書に公表されている。

それに対して、年次大会に参加して自らの研究を発表しているActiveな研究者は、以下のとおりと考えられる。

日本物理学会
年次大会 2008年春季 2008年秋季 2009年春季 2009年秋季 2010年春季 2010年秋季
発表者数 8,500 8,119 8,890 7,533 8,871 8,397
日本化学会
年次大会 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
発表者数 12,200 12,174 12,367 12,275 11,835
日本免疫学会
年次大会 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
発表者数 3,529 3,490 3,306 3,211 2,958
J-GLOBAL foresight