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STI Updates

英国: 政府、Gold OAを採用へ、足並みの乱れも?

ビジネス・イノベーション・技能省(Department for Business, Innovation and Skills、BIS)は7月16日、公的助成研究成果へのオープンアクセス(OA)モデルに関する国務大臣(大学・科学)David Willetts氏の意向を"Government to open up publicly funded research"で発表した。

また、当該レポートを取りまとめたDame Janet Finch氏に謝意を表し「政府は、VAT以外は、貴提案を受け入れる」とした大臣の書簡と、レポートに対する政府の公式な見解をGovernment Response to the Finch Group Report: "Accessibility, sustainability, excellence: how to expand access to research publications"(PDF5ページ)で公表した。

政府が受け入れたFinchレポートの主な提案は次のとおり。
●出版料前払い方式のGold OAモデルへ移行すること
●walk-in(飛び入り)権の導入により、国民に対し、英国出版社協会会員の所有する国際学術文献への無料アクセスを公共図書館で提供すること
●大学が享受するアクセス権を、ハイテク企業へ低廉な料金で提供すること。

政府の動きを受け、英国研究会議(Research Councils UK、RCUK)は16日、2013年4月1日より適用する新OA方針"RCUK announces new Open Access policy"を発表した。

Global Open Access List (GOAL)は、16日付メッセージ"RCUK Continue to Mandate Green OA Despite Finch Report"で、「政府が一顧だにしなかったGreen OAをRCUKは堅持した。多くの大学では既にGreenを採用しており、良識的だ」としている。

小欄では、これまで、Gold OAを推すFinchレポートへの支持・不支持を報じる記事を紹介してきたが、不支持は、「Gold OAは出版社寄りのモデルであり、巨費が必要。英国で実績のあるGreenを重視せよ」というものであった。Information Todayの7月12日付記事"Finch Report Reignites OA Storm"は、OAを巡る激しい議論が再燃したことを報じているが、英国政府がGoldへ舵を切ったことにより、今後もその是非を問う議論が続くものと思われる。

(David Willets氏の意向を報じる記事例)
Free access to British scientific research within two years – the Guardian 2012/7/15  
U.K. Says It Will Move to Open Access for Publicly Funded Research – Science Insider 2012/7/16

(RCUKの新方針を報じる記事例)
UK research funders announce liberated open-access policy – nature.com 2012/7/16

[ニュースソース]
上述