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研究者、査読サイトPubPeerへのコメント投稿者を告訴(記事紹介)
2014年11月18日 | 情報流通,北米・中南米

査読サイトへの匿名コメントをめぐり、訴訟に至った事件に関する、ネイチャー誌11月14日付け記事"Peer-review website vows to fight scientist's subpoena"を紹介する。

ミシガン州デトロイトにあるウェイン州立大学の癌の研究者Frazlul Sarkar氏は10月9日、公開論文の査読サイトPubPeer.comに投稿された彼の論文への中傷的コメントのために、オックスフォードのミシシッピ大学から終身地位を保証された職の内定を取り消されたとして、コメント投稿者を告訴した。またPubPeerに対し、コメント投稿者の氏名やIPアドレス等のサイト側が知り得る情報を明らかにするよう、証人としての召還を求めている。

アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union, ACLU)のAlex Abdo氏は、次のようにコメントしている。

「PubPeerは、投稿者の匿名性の権利は保護されていると主張している。投稿コメントは合法的な科学的質問であり、裁判ではなく、話し合いにより解決すべき問題である。またPubPeerは多くの州で適用されているシールド法(記者が情報源を秘密にすることを認めた法律、参考)により告訴から守られている。争点は、コメントが中傷に当たるとする強い証拠を提示できるかである」

この事件により、研究者が査読サイトへのコメント投稿を躊躇することも懸念されている。サイト側は次のようにコメントしている。

「もし裁判に発展すれば、名誉毀損法と科学のプロセスとの曖昧な境界線を明確にすることになるだろう。公開データの不正が疑わしい場合に、このような特性に注目したことは中傷にあたるのか?」

[ニュースソース]

Peer-review website vows to fight scientist's subpoena - Nature 2014/11/14

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Researcher files lawsuit over anonymous PubPeer comments - Science 2014/10/26