文献情報データベースの作成
(1)文献情報の収集
JSTでは、全科学技術分野を対象に、世界50数カ国から約8,800タイトル、国内から 約10,000タイトルの逐次刊行物、その他一般に入手の困難な会議資料などを収集しています。国内で刊行されるほとんどの資料と、海外の重要な資料を漏れなく収集していますので、科学技術分野では我が国の中枢的な資料センターといえます。これらの資料は、常に完全に整理され、JSTのトータル情報サービスを通じて皆様のご利用をお待ちしております。
日本語抄録の作成や独自のシソーラスを用いた索引付与を行い、付加価値の高いデータベースを作成しています。
(2)文献採択と書誌情報の入力
JSTでは、収集した資料に掲載された個々の記事の中から、データベースに収録するに相応しい原著論文、短報、文献レビュー、解説記事、会議要旨等を選ぶ採択作業を行っています。定められた採択基準に基づき、ニュース記事やインタビュー記事、座談会記事、巻頭言、書評、探訪記、編集後記、エラッタ、再掲載記事、広告、会議開催案内、単なる連絡事項等はデータベース整備の対象から除外しています。
採択された記事については、文献の標題、著者名、著者所属機関名、資料名、巻・号・ページ、発行年などの書誌情報を入力・データ作成しています。また、一部の資料(J-STAGE登載誌や外国誌)にっいては、出版社等が提供する書誌情報データ(メタデータ)を活用したデータ作成を行っています。 2021年現在、1年間に作成される文献データの件数は、国内誌について約70万件、外国誌について170万件以上となっています。
(3)文献情報の加工
JSTでは、データベース収録の対象とした記事に対して、様々な加工を行い、日本語での理解や検索に適したデータとして整備しています。
- 英語標題や、利用許諾の得られた英語抄録を和訳し、日本語標題・日本語抄録を作成しています。また、著者抄録を利用できないケースについては、各分野の専門家が日本語の抄録(またはポイント)を作成しています。なお現在、外国誌の英語抄録の和訳には、機械翻訳システムを利用しています。
- 各記事の重要概念(主題概念)を分析し、JST独自の索引・検索用辞書である「JSTシソーラス」を用いたキーワードの付与を行っています。
- 上記に加えて、分類コードや記事区分コードの付与、著者名・所属機関名を名寄せしたIDの付与などを行い、検索や分析に利用しやすいデータとして整備しています。
JSTでは、上記のデータを以下のデータベースファイルとして整備しています。
JSTPlus/JMEDPlus/JST5874/JST7580/JSTChina/JCHEM/PREPRN
文献情報データベースの提供
JSTの作成した文献データベースは、「J-GLOBAL」(ジェイ・グローバル)および「JDreamIII」(ジェイドリーム・スリー)の2つのサービスを通じて、社会に提供されています。
JDreamIIIのデータベース一覧(JSTPlus/JMEDPlus/JST7580/JST5874/JSTChina/JCHEM)
収集資料の利用法について(資料発行者様へ)
資料発行者様からご提供いただいた資料の利用法は、以下をご確認ください。
文献情報等のデータベース事業で取得する個人情報の利用目的について
JSTの作成する文献情報データベースには、主に文献著者の情報として、個人の氏名や所属に関する情報が含まれています。
これら個人情報の利用目的や取り扱いについて、詳しくは以下をご確認ください。
文献の保管・閲覧・複写
JST情報資料館では、科学技術、医学・薬学関係の学術雑誌、会議録/要旨集等、JST文献データベースに収録した直近3年分の学術雑誌を中心に所蔵し、閲覧・複写サービスを行っています。