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2012年5月公開版 サイエンスフロント

2012年5月公開版バックナンバー

サイエンスフロントは、高被引用度論文を対象に、共引用された論文のネットワークを可視化したもので、科学の専門領域をとらえることができる。

共引用とは、任意の2つのアイテムが他のアイテムに共に引用されることで、対象は様々である。対象が論文の場合、一つの論文において引用される二つの論文は、共に特定の研究テーマを議論する上で引用する場合、先行研究である場合、議論を展開する上で必要と考えられる場合等、研究テーマに密接に関連していると考えられる。

論文を対象に共引用分析を初めたのは、Henry Smallで、1973年にJournal of the American Society for Information Science 24(4):265-269に発表された"Co-citation in Scientific Literature-New Measure of Relationship between 2 documents"である。 Henry Smallは、共引用された論文のネットワークによって、科学の専門領域を捉えることが出来ると考えた。 また、共引用された論文、例えば論文Aと論文B、論文Bと論文C、・・・論文Zと論文Aというように二組の論文は、さらに論文Aと論文Cは論文Bを介してつながることになり、ネットワーク化することができる。 このようにネットワークにより生成された論文の塊をクラスターと呼び、テーマの類似性や概念の関連性が深い論文により形成され、科学の専門領域の研究を可能にするとHenry Smallは言及している。

また各クラスターの中で、最も大きいノードがコア論文と呼ばれ、その研究テーマにおいて核となる重要な概念や結果、方法論や実験手法として多くの研究者が注目している論文と考えられる。

サイエンスフロント図

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円(論文)や、連結している線(共引用関係)をクリックしてください。
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ノード(まる)は論文を表し、ノードの色はEssential Science IndicatorsSMの22分野を表している。 ノードをクリックすると、サイエンスフロントの図の下に論文のタイトル、著者、組織、国、ドキュメントタイプ、掲載雑誌、分野、出版年、論文の被引用回数(2011年12月31日時点)を見ることが出来る。 さらにタイトルをクリックすると、Thomson Reuters "Web of KnowledgeSM"で、詳細なデータを見ることも可能である。 また、以下解説にある論文に関しては、J-GLOBALにリンクをはってあるので、そこを経由してJDreamIIの抄録を読むことも可能である。

JSTサイエンスフロントの特徴

JST指標のサイエンスフロントは、2006年の論文が9本、2007年が35本、2008年が88本、2009年が310本の合計442本で構成されている。

分野別としては工学分野の論文が最も多く59本、臨床医学が56本、植物学・動物学が45本と続く。

掲載雑誌で最も多いのがPLOS ONEで、臨床医学の56本のうち25本が掲載されている。 PLOS ONEは2006年に創刊されたオープンアクセス雑誌で、Web 上でのディスカッション機能、Metrics機能が付与されている。

クラスターハイライト

主要なクラスター(ノードの固まり)についての解説は、以下のクラスターハイライトにて御覧ください。

クラスターハイライトへ

サイエンスフロントの導出方法について

出典

Thomson Reuters "Essential Science IndicatorsSM(1999-2009)"、"Essential Science IndicatorsSM(2000-2010)"、"Web of Science®"を基に、JST J-GLOBAL foresightにて情報事業が集計

J-GLOBAL foresight