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COPIM、大手商業出版社のOAインフラ買収に対する声明を発表
2021年12月24日 | ヨーロッパ

COPIM(Community-led Open Publication Infrastructures for Monographs)※は、12月15日、大手商業出版社のOA(オープンアクセス)インフラ買収に対する声明を発表した。

 

2017年にElsevier社がbepress社を、2020年にTaylor & Francis社がF1000 Researchを、2021年にWiley社がKU(Knowledge Unlatched)を買収した。COPIMは、こういった買収は研究インフラを統合し、オープンインフラを収益化し独占しようとする試みだと指摘している。

 

COPIMは設立当初からOA ブックの出版・普及のためのインフラはそれ自体がオープンで、それを使用する研究コミュニティーが所有・管理すべきであるという考えをもっている。大手商業出版社による近年の買収は、学術インフラの囲い込みであり、コンテンツとデータのオープン化によるこれまでの成果が脅威にさらされていると述べている。

 

COPIMが重視するのは"scaling small"というコンセプトで、これは小規模で多様な出版社や出版プロジェクトが大学や図書館などの学術コミュニケーションのステークホルダーと協働するエコシステムを意味し、大手商業出版社によるアプローチへの対抗策となると示している。そのための取り組みとして、複数のプラットフォームやフォーマットでOA書籍を共有するためのオープンメタデータ管理・普及システム"Thoth"の開発などを行っているという。

 

※研究者や図書館員、大学、出版社、インフラプロバイダーなどによる国際的なパートナーシップで、OA書籍出版システムおよびインフラを構築している。

 

[ニュースソース]

COPIM statement on the corporate acquisition of OA infrastructure ― COPIM 2021/12/15 (accessed 2021-12-21)

 

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