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英国、生命科学および医学における6年間の「世界トップレベル」研究を倍増?(論文紹介)
2015年07月30日 | ヨーロッパ

PLOS ONE掲載の論文“UK Doubles Its “World-Leading” Research in Life Sciences and Medicine in Six Years: Testing the Claim?(試訳:英国、生命科学および医学における6年間の「世界トップレベル」の研究を倍増:主張の検証)”を紹介する。この論文は、英国の研究インパクトの評価制度Research Excellence FrameworkREF)(小欄記事)の結果について調査している。以下、抄録より抜粋する。

 

・英国が実施した最新のREFでは、2008年から2014年の間に、生命科学と医学分野の「世界トップレベル(4*)」研究論文を倍増(103%増加)した。


・本論文では、2008年の評価制度Research Assessment ExerciseRAE)(小欄記事)に提出された4*論文と、2014REFに提出された“4*”論文を、計量書誌学的手法を用いて分析した。

 

・分析の結果、世界トップレベルの論文数が103%増加したとする証拠は見つからなかった。その代わりに、REF4*論文となる引用率の閾値はRAEより低いことが示唆された。

 

RAE 2008REF 2014の間には、計量書誌学的指標と査読パネルの判断に大きな食い違いがある。4*論文への財政支援を著しく増加させた2008年から2014年の助成制度が研究品質評価に影響したものと考えられる。

 

本論文を紹介したTimes Higher Education727日付け記事“Life sciences' REF triumph 'lacks credibility'は、本論文の著者であるJonathan Grant『世界トップレベル』論文数がこの期間倍増したという英国の主張は国際的な信頼性と妥当性に欠ける」というコメントを掲載している。