科学技術情報流通技術基準

参照文献の書き方(補遺) 電子文献参照の書き方


Description of Bibliographic References for Digital Sources




1. 適用範囲と基準の対象者

 1.1 適用範囲
 この基準は,『SIST 02 参照文献の書き方』の補遺として,電子文献を参照する際に記述すべき要素,その選定,表記法について,原則と指針を与えるものである。
 この基準は,次のような電子形態の資料・文書等を含む電子文献を参照するときに用いる。
  電子雑誌
  電子図書
  電子形態の論文集・レポート・学位論文・会議報告・プレプリント
  雑誌へ投稿中の電子論文
  電子新聞
  Webサイト,Webページ
  電子メール
  メーリングリスト,電子掲示板
  データベース
  コンピュータプログラム
 なお,この基準でいう参照文献には,参考文献,引用文献を含む。
 1.2 基準の対象者
    SIST 02を参照。以下,→ 『SIST 02』と記載する。



2. 用語の意味
   この基準に用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。
(1) コンピュータプログラム(computer program)
 コンピュータで特定の作業をおこなうためのプログラムで,オペレーションシステム,アプリケーションプログラム,プラグイン,データベースシステム,その他が含まれる。

(2) データベース(database)
 特定の形式で記述された複数のレコードからなるデータの集合体で,コンピュータ可読のもの。書誌データベース,ファクト・データベースなどがある。テープ,CD-ROM等の媒体で配布されているものと,オンラインで検索サービスが提供されているものがある。

(3) 電子掲示板(bulletin board system)
 特定のホストに設けられた領域に参加者が自由に投稿することからなる電子会議の手段。Web形式と,メール形式のものがあるが,メール形式のものはメーリングリストと呼ぶ。通常公開された情報とみなされる。

(4) 電子雑誌(electronic journal)
 コンピュータ可読の定期刊行物。論文誌(電子ジャーナル),一般誌 (電子マガジン)が含まれる。対応する冊子体がある場合とない場合がある。

(5) 電子新聞(electronic newspaper)
 コンピュータ可読の新聞で,Web,CD-ROM,その他の形式がある。

(6) 電子図書(electronic book)
 コンピュータ可読の図書で,Web,CD-ROM,電子ブック形式のものなどがある。

(7) 電子メール(E-mail)
 個人,団体の端末間における私的な文書配信システム。Eメールとも呼ばれる。

(8) 電子論文(electronic paper)
 コンピュータ可読の論文・報告などで,電子雑誌や電子会議報告,電子プレプリントなどに掲載されているもの,単独でデポジトリ(コンピュータ可読の情報を保存し,必要に応じて提供するホスト),あるいは特定のWebサイトに搭載されているものがある。

(9) メーリングリスト(mailing list)
 電子会議の一種で,あるメーリングリストにメールを送ると参加者すべてにそのメールが送信される方式。リストサーブとも呼ぶ。通常公開された情報とみなされる。

(10) DOI(Digital Object Identifier)
 コンピュータ可読の文書,画像,動画,音声など,すべての情報を統一的に同定する識別子。International DOI Foundationが管理する。

(11) PII(Publisher Item Identifier)
 冊子体論文,電子論文をあわせて同定する識別子で,各出版社が雑誌毎,暦年毎に連番をつける。

(12) URL(Uniform Resource Locator)
 インターネット上のリソースの所在地を示す文字列で,一般に schema://hostport/path/ のような形式をとる。ここで,schema: は http:,ftp:,file:,など,hostport はドメイン名,path はドメインの中のフォルダ名(ファイル名を含む)となる。URI(Uniform Resource Identifiers)はURLを拡張し,一般化したもの。また,URN(Uniform Resource Name)はURIの中で物理的な所在地(ドメイン)に依存しない,リソースそのものを永続的に同定する名称。

(13) Webサイト,Webページ(web site,web page)
 WWW上のページのことであるが,「Webページ」は個々のページのことを,「Webサイト」は「Webページ」の集合体を指す。Webサイトのトップページは「ホームページ」と呼ばれることが多いが,定義があいまいなのでここでは用いない。


3. 通 則

 3.1 書誌要素
 電子文献の参照に必要な書誌要素には,次のものがある。なお,各要素の下部に波線を付したものは,電子文献特有の書誌要素,及び『SIST 02』の記述内容を大幅に変更した書誌要素である。

 (1) 著者などに関する書誌要素
     個人著者名,団体著者名
     編者名,編さん者名
     翻訳者名
     発信者名,受信者名,作成者名

 (2) 標題に関する書誌要素
     論文名
     誌名
     書名
     資料名(題名,メール件名,データベース名,
           コンピュータプログラム名等を含む)
     会議報告書名,会議名
     会議開催地,開催期間,主催機関名

 (3) 出版及び物理的特徴に関する書誌要素
     版表示・バージョン
     出版地
     出版者
     出版年・出版日付(公開日付,発信日付,更新又は改定日付等を含む)
     雑誌の巻数・号数,DOI,PII,記事番号
     レポート番号(プレプリント番号を含む)
     大学名及び学位授与年
     ページ(参照したページ,資料の総ページ数)
     シリーズ(シリーズ名,シリーズの巻数・号数を含む)

 (4) その他の書誌要素
     ISBN,ISSN,学位請求論文の種類,言語の表示,媒体表示,入手先,
     入手日付(アクセス日付,参照日付等を含む),システム要件

 3.2 書誌要素を求める箇所 → 『SIST 02

 3.3 表記法
  3.3.1 言語及び文字 → 『SIST 02
  3.3.2 翻字・ローマ字書き → 『SIST 02
  3.3.3 略記法 → 『SIST 02
  3.3.4 大文字使用法 → 『SIST 02
  3.3.5 書体 → 『SIST 02
  3.3.6 句読点法
 『SIST 02』の句読点法に準ずる。ただし,URL及びメールアドレスを記述する場合には〈 〉記号で囲む。


4. 書誌要素の記述と構成

 4.1 著者などに関する書誌要素
  4.1.1 個人著者名 → 『SIST 02
  4.1.2 団体著者名 → 『SIST 02
  4.1.3 著者が不明の場合 → 『SIST 02
  4.1.4 編者名,編さん者名,翻訳者名 → 『SIST 02

 4.2 標題に関する書誌要素
  4.2.1 論文名 → 『SIST 02
  4.2.2 誌名 → 『SIST 02
  4.2.3 書名 → 『SIST 02
  4.2.4 会議報告書名,会議名 → 『SIST 02
  4.2.5 会議開催地,開催期間及び主催機関名 → 『SIST 02

 4.3 出版及び物理的特徴に関する書誌要素
  4.3.1 版表示 → 『SIST 02
  4.3.2 出版地 → 『SIST 02
  4.3.3 出版者 → 『SIST 02
  4.3.4 出版年 → 『SIST 02
  4.3.5 雑誌の巻数・号数 → 『SIST 02
  4.3.6 レポート番号 → 『SIST 02
  4.3.7 大学名及び学位授与年 → 『SIST 02
  4.3.8 ページ → 『SIST 02
  4.3.9 シリーズ → 『SIST 02

 4.4 特許文献及び電子文献特有の書誌要素
  4.4.1 特許文献に関する書誌要素 → 『SIST 02
  4.4.2 電子文献特有の書誌要素
(1) 発信者名,受信者名,作成者名
 電子メール等の発信者名・受信者名,データベース・コンピュータプログラムの作成者名等は,著者名の記述方法に準じて記述する(4.1.14.1.2参照)。

(2) 資料名(題名,メール件名,データベース名,コンピュータプログラム名等を含む)
 題名,メール件名等は,論文名の記述方法に準じて記述する(4.2.1参照)。
 Webサイトの名称,データベース名,コンピュータプログラム名等は,書名の記述方法に準じて記述する(4.2.3参照)。

(3) バージョン
  コンピュータプログラムのバージョンは以下のように記述する。
    例1.1993年版
    例2.4.2版
    例3.Version 1.0又はVer.1.0

(4) 出版日付(公開日付,発信日付,更新又は改定日付等を含む)
(a)
日付の中の年の記述は出版年の記述方法に準じて記述する(4.3.4参照)。
(b)
オンライン文献の出版日付,電子メール等の発信又は受信日付等は以下のように記述する。
    例1.2000-02-02
    例2.発信 2000-01-18
    例3.更新1999-12-31
    例4.updated 2000-01-01
参考 日付及び時刻の表記に関する規格としては,現在次のようなものがある。
JIS X 0301 日付及び時刻の表記
ISO 8601 Data elements and interchange formats - Information interchange - Representation of dates and times
(5) DOI,PII
  DOI,PIIは,それぞれ以下のように記述する。
    例1.(PII S0165-3806 (96) 00403-8)
    例2.(DOI 10.1002/ S0165-3806 (96) 00403-8)
    例3.(DOI 10.1002/0165-3806 (19960315) 120:5〈32:IAA〉2.0.TX;2-0)

(6) 記事番号
  データベースの中における当該記事のアクセスNo.を示す記事番号は以下のように記述する。
    例 CN=X99409209

(7) 媒体表示
  媒体の種類は以下のように記述する。
    例1.(CD-ROM)
    例2.(オンライン)又は(online)
    例3.(オンラインデータベース)又は(online database)
    例4.(電子メール)又は(E-mail)
    例5.(メーリングリスト)又は(mailing list)

(8) 入手先
(a)
インターネットのURL,オンラインサービスの名称,その他入手先機関名等は以下のように記述する。
    例1.入手先 JSTオンライン情報システム(JOIS)
    例2.available from〈http://www.ifla.org/II/htm〉
(b)
電子メールの発信者名,受信者名が入手先になる場合は“発信者”,“受信者”等に続けて個人名又は団体名を記述する。
    例1.入手先 受信者 日本二郎〈jironi@aaaaaa.co.jp〉
    例2.入手先 発信者 科学太郎〈tarok@bbbbbb.co.jp〉
(c)
メーリングリスト,電子掲示板等の入手先は以下のように記述する。
    例1.入手先〈science@freemail.com〉
    例2.available from〈env-chem@mailbase.ac.uk〉

(9) 入手日付(アクセス日付,参照日付等を含む)
  オンライン文献の場合,その入手日付は以下のように記述する。
    例1.(入手 1999-12-31)又は(参照 1999-12-31)
    例2.(accessed 2000-01-01)

(10) システム要件
  データベースやコンピュータプログラムのシステム要件は以下のように記述する。
    例1.(システム要件 Windows 95/98,約2.5MB)
    例2.(system requirements DOS 3.0 or greater, 3.5 in. DOS diskettes (1.44MB))

 4.5 その他の書誌要素
  (1) ISBN,ISSN → 『SIST 02
  (2) 学位請求論文の種類 → 『SIST 02
  (3) 雑誌の刊行頻度 → 『SIST 02
  (4) 言語の表示 → 『SIST 02
  (5) 入手方法 (4.4.2(8)参照)
  (6) 媒体表示 (4.4.2(7)参照)
  (7) 雑誌へ投稿中の論文 (5.9参照)

 4.6 書式記述の構成
  4.6.1 記述の順序
    『SIST 02』で定めている記述順序に準ずる。
  4.6.2 書誌要素の必要度
    『SIST 02』と同様に各書誌要素の必要度を必須,補助の2段階に区分する。



5. 資料種類別の記述法
 電子文献の参照リスト作成の場合の具体的な記述例を,資料種類別に以下に示す。この例示は『SIST 02』の簡略化した書誌要素の記述法を基にし,電子文献参照において必須とした書誌要素による記述例を示したものである。また,記述例につづいて,書誌要素の必要度を,必須(◎),補助(○)で表示した。
 5.1 電子雑誌

 5.1.1 電子雑誌の1論文
  著者名.論文名.誌名.巻数,号数,出版年,ページ.
  (媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
荒川正幹ほか.Hopfield Neural Networkを用いた新しい分子重ね合わせ手法の3D-QSARへの応用.Journal of Computer Aided Chemistry,vol.3,2002,p.63-72.(オンライン),入手先〈http://joi.jlc.jst.go.jp/JST.JSTAGE/jcac/3.63〉, (参照2002-12-03).
   例2.
Higaki, H. et al. Pseudo-active replication in wide-area network. Trans. IPSJ. 41 (2), 2000, 201-209. (online), available from〈http://www.ipsj.or.jp/members//auth/Journal/4102/article002.pdf〉, (accessed 2000-06-01).
       ◎著者名
       ◎論文名
       ◎誌名
       ◎巻数・号数(巻数・号数が不明で,DOI,PIIが記載されている場合には
                それを記す)
       ◎出版年
       ◎ページ(ページが記載されていない場合には,掲載箇所を示すものがあれば
              それを記す)
       ○言語の表示
       ◎媒体表示
       ◎入手先 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.1.2 特集号の電子雑誌記事
  電子雑誌の1論文を参照する場合に準ずる(5.1.1参照)。

 5.1.3 電子雑誌(全体)
  誌名.(媒体表示),入手先.
   例1.
びぶろす.(オンライン),入手先〈http://www.ndl.go.jp/publications/biblos〉.
   例2.
Comm. of the ACM. (online), available from〈http://www.acm.org/pubs/contents/journals/cacm/〉.
       ◎誌 名
       ○出版地
       ○出版者
       ○出版年 (電子媒体になった年)
       ○ISSN
       ◎媒体表示
       ◎入手先

 5.2 電子図書

 5.2.1 電子図書1冊
  著者名.書名.版表示.出版者,出版年.(媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
学術情報センター事業部.目録システムコーディングマニュアル.1998改定版.学術情報センター.(オンライン),入手先〈http://www.cat.op.nii.ac.jp/CAT-ILL/MAN2/CM/mokuji.html〉,(参照2000-06-20).
   例2.
International Council on Archives.ISAD (G) : General International Standard Archival Description. ICA, 1994. (online), available from〈http://www.archives.ca/ica/isad.html〉,(accessed 1997-09-02).
       ◎著者名
       ◎書名
       ◎版表示
       ○出版地
       ◎出版者
       ◎出版年
       ○ページ(総ページ数)
       ○シリーズ名,シリーズ番号
       ○ISBN
       ○言語の表示
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.2.2 電子図書の1章又は一部
  著者名.“章の見出し”.書名.版表示.出版者,
  出版年.(媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
学術情報センター事業部.“2.0.2 書誌構造”.目録システムコーディングマニュアル.1998改定版.学術情報センター.(オンライン), 入手先〈http://www.cat.op.nii.ac.jp/MAN2/CM/2_0_2.html〉,(参照2000-06-20).
   例2.
Adams, Randolph G.“Part 2 Special collections”. Librarians as Enemies of Books. Univ. Chicago Press, 1937. (online), available from〈http://etext.lib.virginia.edu/modengA.browse.html〉, (accessed 2000-04-25).
       ◎著者名
       ◎章の見出し
       ◎書名
       ◎版表示
       ○出版地
       ◎出版者
       ◎出版年
       ○ページ(ページが記載されていない場合には,
              掲載箇所を示すものがあればそれを記す)
       ○シリーズ名,シリーズ番号
       ○ISBN
       ○言語の表示
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.3 電子形態の論文集
 5.3.1 電子形態の論文集の1論文
  電子図書の1章又は一部を参照する場合に準ずる(5.2.2参照)。
 5.3.2 継続して刊行される電子形態の論文集の1論文
  電子雑誌の1論文を参照する場合に準ずる(5.1.1参照)。

 5.4 電子形態のレポート
 5.4.1 電子形態のレポート1冊
  電子図書1冊を参照する場合に準ずる(5.2.1参照)。
 5.4.2 電子形態のレポートの1論文
  電子図書の1章又は一部を参照する場合に準ずる(5.2.2参照)。

 5.5 電子形態の学位論文
  著者名.論文名.大学名,出版年.学位請求論文の種類,
  (媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
秋山征夫.画像解析による酒米心白の評価.長岡技術科学大学,1997.博士論文,(オンライン),入手先 長岡技術科学大学博士論文データベース〈http://nalib.nagaokaut.ac.jp/〉, (入手2000-03-29).
   例2.
McCollum, M. Q. Lysine and Glycyl-L-Sarcosine absorption across ovine forestomach Epithelium in vitro. Verginial Tech., 1996.master's thesis, (online), available from VTETD Digital Library and Archives〈http://scholar.lib.vt.edu/theses/available/etd-1240132199612941/〉, (accessed 2000-03-29).
       ◎著者名
       ◎論文名
       ○出版地
       ◎大学名
       ◎出版年(学位授与年)
       ○総ページ数
       ◎学位請求論文の種類
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.6 電子形態の会議報告

 5.6.1 電子図書形態の会議報告の1論文
 電子図書の1章又は一部を参照する場合に準じて以下のように記述する(5.2.2参照)。
 著者名.“論文名”.会議報告書名.会議開催地,会議開催年月,会議主催機関名.出版者,出版年.(媒体表示),入手先,(入手日付).
   例
Arnold, Alan.“Gateways to chemical information - the MetaChem and Janus Projects down-under”. ChemInt'99. Washington, D.C., 1999-09. (online), available from〈http://www.ch.adfa.edu.au/apa/talks/chemint99/sld001.htm〉, (accessed 2000-03-29).
       ◎著者名
       ◎論文名
       ◎会議報告書名
       ○編者名
       ◎会議開催地,会議開催年月,会議主催機関名
       ○出版地
       ◎出版者(会議主催機関名と同じ場合は省略してもよい)
       ◎出版年(会議開催年と同じ場合は省略してもよい)
       ○ページ数
       ○ISBN
       ○言語の表示
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.6.2  電子雑誌形態の会議報告の1論文
  電子雑誌の1論文の場合に準ずる(5.1.1参照)。

 5.7 電子形態のプレプリント

 5.7.1 レポート形式のプレプリント
  著者名.プレプリント名.出版者,出版年,プレプリント番号.
  (媒体表示),入手先,(入手日付).
   例
Tawara, H. et al. Response of NaI (Tl) Scintillation Detectors for Gamma Rays. 高エネルギー加速器研究機構,1999,KEK Preprint 99-102R.(オンライン),入手先〈http://www-lib.kek.jp/lists/pub.new.html〉,(参照1999-12-02).
       ◎著者名
       ◎題名(プレプリント名)
       ○出版地
       ◎出版者
       ◎出版年
       ◎プレプリント番号
       ○ページ数
       ○言語の表示
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.7.2 会議予稿としてのプレプリント
  電子図書形態の会議報告の1論文に準ずる(5.6.1参照)。

 5.8 特許文献
 特許文献は個々に固有番号をもち,参照のためには電子文献であるか否かを問われないから,電子文献としての記述様式を定めていない。
 5.9 雑誌へ投稿中の電子論文
  著者名.論文名.誌名.(媒体表示),入手先,(入手日付).
   例
Quillen, A. C. et al.NICMOS imaging of molecular hydrogen emission in Seyfert Galaxies. submitted to Astrophys. J. (online), available from〈http://www.lanl.gov/format/astroph/9907001〉, (accessed 2000-01-19).
       ◎著者名
       ◎論文名
       ◎誌名 (…に投稿中,又は submitted to … 等を付記する)
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)

 5.10 電子新聞
  題名.新聞名・種別.出版日付・更新日付.
  (媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
初の胃カメラくすり博物館に展示.佐賀新聞.1997-01-26.(オンライン),入手先〈http://www.saga-s.co.jp/pubt/ShinDB/Data/1997/01/26%5f05%5f11%2ehtml〉,(入手1999-12-06).
   例2.
Mars Lander fails again to make contact. CNN. COM. 1999-12-05,updated 8:59p.m. EST. (online), available from〈http://www.cnn.com/〉.
       ◎題名
       ◎新聞名・種別(朝刊,夕刊等の区別がある場合には,それも記す)
       ○出版者
       ◎出版日付・更新日付(カレント記事の場合には,時刻まで記す)
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付(カレント記事の場合で更新時刻が記されている場合は補助)

 5.11  Webサイト,Webページ
  著者名.“Webページの題名”.Web サイトの名称.
  (媒体表示),入手先,(参照日付).
   例1.
斎藤彬夫."DME(ジメチルエーテル)燃料普及のための提言".日本機械学会.(オンライン),入手先〈http://www.jsme.or.jp/teigb01.htm〉,(参照2003-02-24).
   例2.
International Federation of Library Assoc. and Inst.“Digital libraries : Resources and project”. IFLANET. (online), available from〈http://www.ifla.org/II/htm〉,(accessed 1999-11-30).
       ◎著者名
       ◎Webページの題名
       ◎Webサイトの名称(著者名と同じ場合は省略してもよい)
       ○更新日付
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎参照日付

 5.12  電子メール
  公にしてよい電子メールの場合については下記のように記述する。
  発信者名.題名.(媒体表示),入手先,(入手(発信)日付).
   例
科学太郎.ISO/TC46国際会議出席報告.(電子メール),入手先 受信者 日本二郎〈jironi@aaaaaa.co.jp〉,(入手1999-11-11).
       ◎発信者名
       ◎題名(メール件名)
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手(発信)日付

 5.13  メーリングリスト,電子掲示板
  発信者名.“題名”.メーリングリストの名称.(媒体表示),
  入手先,(入手(発信)日付).
   例1.
Kasahara, Kentaro.“アンケートの分析結果”.科学ML.(メーリングリスト),入手先〈science@freeml.com〉,(入手 2000-06-03).
   例2.
Johnson, M. S.“FICRK Final Announcement”. env-chem. (mailing list), available from〈env-chem@ mailbase.ac.uk〉, (accessed 2000-06-03).
       ◎発信者名
       ◎題名
       ◎メーリングリストの名称
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手(発信)日付

 5.14 データベース

 5.14.1 データベースの全体
  作成者名.データベース名.出版者,出版年,更新日付.
  (媒体表示),入手(参照)先,(入手(参照)日付).
   例1.(a)
物質工学工業技術研究所.質量スペクトルデータベース.基礎技術研究促進センター,1998.(CD-ROM).
       (b)
科学技術庁.科学技術振興調整費成果報告書.1999,更新 1999-08-25.(オンラインデータベース),入手先〈http://www-dir.jst.go.jp/tenkai/scf/mokuji/index-euc.html〉,(参照1999-11-19).
   例2.
National Inst. for Occupational Safety and Health.NIOSH Criteria Documents Plus.1997. (CD-ROM).
       ◎作成者名
       ◎データベース名
       ○出版地
       ◎出版者 (作成者と同じ場合には省略してもよい)
       ◎出版年 (更新日付が記されている場合には補助)
       ◎更新日付
       ◎媒体表示
       ◎入手(参照)先 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ◎入手(参照)日付 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ○システム要件

 5.14.2 データベースの一部
  作成者名.“題名”.データベース名.出版者,出版年,更新日付,
  記事番号.(媒体表示),入手(参照)先,(入手(参照)日付).
   例
日刊工業新聞社.“深層断面/中国・北京−上海高速鉄道のプロジェクト.大地を駆けるか日本の新幹線”.日刊工業記事情報ファイル.日刊工業新聞社,1999,CN=X99409209.(オンラインデータベース),入手先 JSTオンライン情報システム(JOIS),(参照1999-11-19).
       ◎作成者名
       ◎題名
       ◎データベース名
       ○出版地
       ◎出版者
       ◎出版年 (更新日付が記されている場合には補助)
       ◎更新日付
       ◎記事番号
       ◎媒体表示
       ◎入手(参照)先 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ◎入手(参照)日付 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ○システム要件

 5.15 コンピュータプログラム
  作成者名.コンピュータプログラム名.出版者,出版年,
  更新日付.(媒体表示),入手先,(入手日付).
   例1.
日本原子力研究所.汎用核計算コードシステム:SRACとその断面積ライブラリ.1993.(磁気テープ),入手先 原子力データセンター.
   例2.
National Inst. of Standards and Technology. Computer Program for Calculating Time of Use, Block, and Demand Charges for Electricity Usage (ERATES). 1993. (FD), available from NTIS Federal Computer Products Center.
       ◎作成者名
       ◎コンピュータプログラム名
       ○バージョン
       ○出版地
       ◎出版者 (作成者と同じときは省略してもよい)
       ◎出版年 (更新日付が記されているときは補助)
       ◎更新日付
       ◎媒体表示
       ◎入手先
       ◎入手日付 (オンラインの場合のみ必須.その他は補助)
       ○システム要件



科学技術情報流通技術基準

参照文献の書き方(補遺) 電子文献参照の書き方 解説





1.制定の経緯
 平成9年3月,13年ぶりに修正作業を終えて制定された「参照文献の書き方(SIST 02-1997)」において,当初から修正を加えるべきだと考えられてきた諸問題はほぼ取り込まれたといってよい。しかしながら「ISO 690-2に相当する電子文献参照についての規定化は,SIST 02と同じ基盤にたつとはいえ修正を超える内容と規模をもつので,別の態勢で取り急ぎ作業にとりかかる必要があるとの認識を深めた(同基準の「解説」から)」として,先送りされることとなった。
 SIST 02修正委員会から上記の要請を受けたSIST作成委員会(1997-03-10)並びにSIST検討会(1997-03-24)は平成9年度に早速電子文献参照の書き方原案作成委員会を発足させることとした。ちょうどこの時期にJIS表記表現専門委員会もISO/DIS 690-2をJISの翻訳規格として制定することを決めた(1997-06-25)。そのため,SIST検討会はJIS翻訳規格の成り行きを見守るのが適当であるとし,電子文献参照の書き方原案作成委員会のスタートを保留することとなった(1997-11-17)。
 翌平成10年の夏,JIS翻訳規格のドラフトがSIST事務局にもたらされたので,SIST側として「従来の印刷された紙文献の参照はSIST 02,電子文献の参照はJIS翻訳規格を基準として併用する」ことの利便性について検討を行った。前提として著作者は一般的に,紙文献だけあるいは電子文献だけで参照文献を構成するわけではなく,両者が入り混じった参照を行うと考える。となると,SIST 02とJIS翻訳規格それぞれの約束事に大きな差異がないことが求められるが,記述要素の必要度の違い,記述順序の違い,大文字使用法の違いなど,併用を困難とする部分が多いことがわかった。こうした異なりが生じる原因は,主として用いられる言語の違い,更にいえば文化の違いにあると考えられ,摺り合わせには今後多くの時間を要するものと推察された。
 このような事情のもとで,紙文献,電子文献の如何を問わず,一貫した基準により参照文献の記述が可能となるよう,先に保留されていた電子文献参照の書き方原案作成委員会を改めて発足させ,SIST 02の補遺の形でそれをまとめることとなった(1999-02-10 SIST作成委員会及び1999-03-24 SIST検討会)。同委員会は平成11年6月28日に第1回会合を開きその後月一回のペースにより13回の審議を重ねて本基準案を策定した。
2.この基準を取り巻く環境
 電子文献参照の書き方原案作成委員会が最初に着手したのは,電子文献の参照に関する実態の把握であった。全般的な状況調査として,SIST事務局(科学技術振興事業団文献情報部技術管理部門)が学会誌等を定期的に刊行している200の学協会にアンケートを送付した。その結果,139の学協会からの回答を得て集計と分析を行った。並行して,藤田(1),石田ほか(2),菅野ほか(3),その他(4)〜(6)の電子文献の参照に関する文献調査も行った。これらの調査から明らかになった事項は,以下のとおりである。
1) 電子的情報源の参照は急速に増えてきている。そのなかで,取り扱う主題からその参照を不可欠とする学協会誌がある一方で,電子文献を参照文献として認めることにためらいをもつ学協会誌もあって,電子文献の参照が日本の学協会全体の認知を得たとは,まだいえない状況である。

2) 電子文献の参照を認めている学協会誌においても,執筆規定上でその書き方を示しているところは,殆ど見受けられなかった。その結果として,電子文献参照の際の書き方には大きなばらつきがあり,藤田の調査(1)によれば,標題+URLが4割,URLのみが2割,著者名+標題+URLが1割という順であった。そのためもあってか,電子文献参照のための規定を準備したいとの意向をもつ学協会もかなりあることがわかった。

3) 参照される側の電子的情報源について眺めてみよう。本基準の適用範囲は1.1で定めてあるが,今後とも参照される電子形態の文献の種類や区分は増えていくに違いない。さらに数の上で最も多いWebサイトを例にとれば,それぞれが見せる工夫を凝らしてあっても作成基準があって作られているわけではない。それが参照の書き方を標準化するに際して困難をもたらす一因ともなっている。現在Web上の文書を検索するためのメタデータの記述基準としてダブリン・コア(Dublin Core)(7)という標準化の動きがある。これが普及すればWeb情報の参照に際しても事情はよくなると期待される。いうならば,参照文献としての記述を容易にするために,Webサイトにも「学術雑誌の構成とその要素(SIST 07)」や「学術論文の構成とその要素(SIST 08)」に相当する基準があって欲しいのである。

4) 電子的情報源を参照などで利用するとき,従来の紙文献の参照と全く様相を異とする利便が得られることはよく知られている。たとえば,引用している文献の抄録や本文に直ちにリンクできたり,逆にある文献を引用している引用先文献の抄録や本文をリンクするなどの使い方がある。さらに,Web情報をリンクすることにより,文献を越えた生の情報にたどり着くことも可能となる。こうした機能が参照文献の書き方になんらかの影響を与えるはずである。
 以上,1)−4)に述べたことは電子文献の参照が置かれた状況の一端を示したものである。ひと言でいえばこの世界は急速な発展途上にあり,であるが故に今役に立つ基準が求められているのであるが,十分成熟した基準をただちに作りえないことも自明である。
3.本基準作成に際しての基本的な考え方
 上記の2.2) にある,これから電子文献の参照についての規定を定めようとしている学協会誌に有効な基準を提供したい。また,一般的には電子文献の参照を書こうとして困惑している著者に手引きを与えることも早急に必要である。そのため,以下のような考えで基準作成の作業を進めた。
1) SIST 02として一本化した基準をつくる。そのため当面は,電子文献に特有な部分を抽出してSIST 02の補遺(Supplement)としてまとめる。図式的に区分すれば,下記のようになる。
a.紙文献で紙文献を参照する + b.電子文献で紙文献を参照する = SIST 02を適用
c.紙文献で電子文献を参照する + d.電子文献で電子文献を参照する = SIST 02補遺を適用
 したがって,補遺においてはSIST 02が定めている骨格(例えば,書誌要素の配列順序等)に変更を加わえることは最少限に留めた。

2) 上記のc.を検討の主たる対象とし,実例にも利用する。必須項目は必要最少限に留め,実例は必須項目のみで表示する。前記の2.4) については,次の作業機会に折り込むことを期待する。

3) 作業開始後,1年以内に完成することを目指す。

4) 電子文献の場合,何を参照文献とすべきか,あるいは何を参考文献にできるかについても基準として定めるべきだとの議論があった。その一部として,電子メール(私信)で多少触れることになるが,今回この問題に正面から踏み込むことはしなかった。

5) 制定された基準案は,1年経過後に見直しを行うとの定めがある。この1年後の見直しにおいては,補遺に必要とされる修正を加えるとともに,SIST 02本体と合わせて相互矛盾のない一本化を図り,1冊にまとめて刊行することといたしたい。
4.本基準の構成
 SIST 02として一本化することが予定されている補遺なので,本体と同じ構成内容と順序を保った。
1) 適用範囲
 電子文献として参照される電子的情報源を列挙した。すなわち,電子化された各種の資料をここでは「電子文献」と呼んでいる。また,電子雑誌の区分の中には電子論文を含んでいる。紙文献においては参照文献の入手が可能な範囲を規定の対象としていたが,電子文献においては必ずしもそれを担保できないところに大きな違いがある。

2) 用語の意味
 一般的な用語解説を行ったのではなく,この基準において用いられている用語の意味を述べたものである。

3) 通 則
 電子文献に特有な書誌要素を加え,下線を付してそれを示した。また,句読点や記号等の使用については従来の考え方に沿って実例の中で表示するにとどめ,あえて規定として定めることはしなかった。

4) 書誌要素の記述と構成
 4.の冒頭にも述べたとおりSIST 02本体の構成順序を保ったうえで,電子文献特有の書誌要素を一括して示すために4.4.2を新設した。

5) 資料種類別の記述法
 ここは,種類別に実例を列挙するところである。種類別のひとつとして「規格」を加えるべきか否かを検討したが,SIST 02本体にまだ含まれていないこと,国内に電子化された規格の情報源が見受けられないことから,次期修正の時点で再検討するのがよいということになった。3.2) でも述べたとおり,実例は必須項目のみで記述し,その下部に補助項目も含めて総ての書誌要素の一覧を表示する形式とした。


[参照文献]


(1) 藤田節子.図書館情報学分野における電子文献の参照調査.実践女子短大評論.no.21, 2000, p.102-123.
(2) 石田栄美,安形輝,野末道子,上田修一.“情報源としてのWebページ”.1998年度三田図書館・情報学会研究大会発表論文集.東京,1998-10,p.21-24.
(3) 菅野育子,桜木貴子.“電子情報源の引用:学術論文における引用から見たWebページの役割”.第47回日本図書館情報学会研究大会発表要綱.大阪,1999-11.1999,p.77-80.
(4) Crane,Nancy. Electronic Sources : MLA Style of Citation. updated 1997-10-29. (online), available from〈http://www.uvm.edu/~ncrane/estyles/mla.html〉, (accessed 1999-07-26).
(5) Purdue University Writing Lab. Using American Psychological Association (APA) Format. (online), available from〈http://owl.english.purdue.edu/Files/34.html〉, (accessed 1999-07-26).
(6) Arnzen,Michael A.ネットワーク時代の文献引用法.Internetworking. 1996,p.46-51.
(7) Dublin Core Metadata Initiative. (online), available from〈http://purl.oclc.org/dc/〉, (accessed 2000-04-25).




関連基準・規格

JIS X 0807 電子文献の引用法

ISO 690-2  Information and Documentation −Bibliographic Reference− Part2:Electronic Documents or Parts Thereof





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