米国:NSF、デジタル化された科学教材への資金を縮小

2009年01月08日

北米・中南米

米国の、米国国立科学財団 (National Science Foundation, NSF) は、デジタル化された科学教材を提供するプログラムへのサポートを縮小させる方向に向かっていると、Science Magazine誌が報じている。
NSFは National Science, Mathematics, Engineering and Technology Education Digital Library (NSDL) というプログラムを2000年に立ち上げ、科学者や科学関連の教育者に、オンラインでの科学に関する教材や資料へのアクセス手段を提供してきた。NSFはすでに1億7500ドルを投資し、質の高いリソースや教材、ツールなどを提供してきた。
しかし年間1800万ドルに達する維持費や開発費の割りに利用者は増えず、2008年にNSFは The National Science Distributed Learning programme というプログラムを新たに立ち上げてe-ラーニングに関して新しい取り組みを始めたこともあり、9月にはNSDLへの予算を半減させ、いくつかのプログラムを終了させ、今後もNSDLへの予算は縮小方向にある。新しいプログラムの中ではe-ラーニング、または科学教育への補助はあまり重要だと見なされておらず、今後どのように扱われていくかは不透明、としている。

[ニュースソース]
NSF Rethinks Its Digital Library - Science Magazine, Science 2 January 2009:Vol. 323. no. 5910, pp. 54 - 58