テキサス州司法長官は、8月5日、テキサス大学システム（The University of Texas System、UT。9大学と6保健機関で構成）に対し、UTがSpringerやElsevierと締結している学術誌バンドル契約条件の公開を是とする通達（PDF8ページ）を送達した。
これは、図書館員が大手学術出版社と契約交渉する際の参考にしてもらうため、3名の研究者が調査用に当該条件の開示を求めていたが、両社が企業秘密だとしてこれに応じなかったため、UTがTX州のPublic Information Act第552章（政府情報の閲覧権）の適用可否判断を求めていたことに対する裁定である。長官は、情報が企業秘密であると判断するための要件を6つ挙げ、SpringerとElsevierは企業機密とする確たる証拠を提示しなかった、政府の契約金額は公共の強い関心事だとして、銀行口座以外の契約条件の開示を命じた。
ジャーナル契約条件の開示命令は、本年6月のワシントン州におけるものに続く2件目。3名の研究者は既に約150件の契約情報を入手しており、そのオンライン公開の時期は未検討なるも、今秋には分析結果を発表したいとしている。
［ニュースソース］
Texas Attorney General Orders "Big Deal" Bundle Contracts Released – Library Journal, 2009/8/27
［関連サイト］
・Big Deal Contract Project - 情報開示請求者の一人Bergstrom氏＝カリフォルニア大学サンタバーバラ校が運営
・米国：エルゼビアの契約開示差止め請求、棄却 - 2009/6/25