カナダ: 大学のOA支援(調査報告)

2010年04月07日

北米・中南米

カナダの有力21大学でのオープンアクセス(OA)への取り組み実態に関する調査結果"University Supports for Open Access:A Canadian National Survey"(PDF 32ページ)がCanadian Journal of Higher Educationで公表された。

調査はブリティッシュ・コロンビア大学Devon Greyson氏やブリティッシュ・コロンビア電子図書館ネットワークHeather Morrison氏ら5名が、Canadian Association of Research Libraries(CARL)等に加盟する図書館や研究事務局を対象に2009年央に実施したもの。

(Abstract試訳)
研究助成機関では助成研究成果の公開を義務づける方針が現れ、学術研究のライフサイクルを様変わりさせている。本調査は、カナダの有力大学の図書館や研究事務局がOA時代にresearch-productionサイクルを支援するため、特に研究者が助成機関のOA要件を遵守できるようにするために導入している方法を明らかにする。21大学からの回答によると、図書館はOA関連活動を実施し研究支援をしなければならないと強く感じているのに対し、研究管理者は、そのような義務感や認識は低く、そのかわり、grant fundingを確保することで研究者を支援することに主眼をおいている。カナダの研究大学はOAを支援する基盤を持っているが、それを最大活用するには、研究事務局と大学図書館はこれまで以上に相乗協力する必要がある。

[ニュースソース]
University Supports for Open Access:A Canadian National Survey - Canadian Journal of Higher Education, Vol 39, No 3 (2009)