アメリカ大学出版協会(Association of American University Presses、AAUP)が"Digital Book Publishing in the AAUP Community" (PDF11ページ)と題する、AAUPコミュニティーでの電子書籍出版戦略に関する調査報告を発表した。調査は本年3月実施され、71の大学出版局の89名が協力した。
(Conclusionの試訳)
今回の調査結果に驚きはほとんどなかった。大学出版局のデジタル革命は進行している。どの出版局も最低2つの戦略を推進しており、大半は拡大を目指している。が、リソースの制約により、健全な試験モデルの開発や、必要なデジタル化ワークフロー計画の実施が遅れている。電子ブックは収益増だが、現実的な予測、印刷体の売上げ減、さらなる資本投資の必要性のため楽観的ではいられなくなっている。出版へのXMLワークフロー導入は、急増するデジタル形式・チャンネルの負荷軽減法として広く受け止められているが、技術とスタッフ資源との間のギャップを広げており、埋めるのは容易ではない。電子書籍出版での重点項目は、学術出版用の新モデルを開発することと、AAUP会員のデジタルバックボーンを強化することである。
[ニュースソース]
AAUP Digital Book Publishing Survey Report Released – AAUP 2011/5/24