欧州委員会(EC)が孤児作品(orphan works)の取扱いに関する5月24日付"指令案"(PDF15ページ)を発表したことを受け、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(European Bureau of Library Information and Documentation Associations、EBLIDA)、欧州研究図書館協会(Association of European Research Libraries、LIBER)、および欧州教育・科学支援著作権ネットワーク(European Network for Copyright in support of Education and Science、ENCES)の3機関は5月27日、共同声明を発表した。
(声明の骨子)
・指令案は、ヨーロッパの20世紀の文化遺産(publishされた文芸作品、視聴覚作品)のデジタル化を促進させる重要な第一歩である。
・ただし、publishされていない作品、スタンドアロンの芸術作品、録音の除外は、欧州文化遺産のデジタル化を推進する有識者グループ" Comité des Sages"の提言と相いれず、また"Digital Agenda"そのものに逆行している。合理化した権利許諾の仕組みが必要。
・「20世紀のブラックホール」を避けるには、調和の取れた解決法と、全欧での国境を越えた認可制度が必要。私たちはECとの建設的な意見交換を希望する。
[ニュースソース]
EBLIDA, LIBER and ENCES Statement on the EC Proposal for a Draft Directive on Orphan Works - LIBER 2011/5/27
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