PLoS one(2011年11月号、第6巻第11号)に"Willingness to Share Research Data Is Related to the Strength of the Evidence and the Quality of Reporting of Statistical Results"(研究データを共有しようとする気持ちは、証拠力と統計結果報告の質に関連がある)(PDF7ページ)と題する論文が掲載された。著者はアムステルダム大学・社会行動科学部Jelte M. Wicherts氏ら3名。
(Abstract抜粋試訳)
【背景】研究データを共有したがらないのは、再解析でエラーが明るみに出たり、相反する結論が出されるのではないかという恐れからであろう。この仮説の体系的な研究はこれまでにはない。【調査方法・結果】研究データ共有渋りを、2つの心理学誌掲載論文49本中の統計的に有意な1,148の結果と関連付けた。共有渋りは、薄弱な証拠と、統計結果報告における高エラー発生率に関連性がある。報告誤差が統計的有意性に関係する場合は特に明白である。【結論】再解析が逆の結果を生む可能性が高い場合、統計結果を検証するのは特に困難であることが分かった。データアーカイブ義務化方針を定める必要性が明らかになった。
[ニュースソース]
Willingness to Share Research Data Is Related to the Strength of the Evidence and the Quality of Reporting of Statistical Results – PLoS one 2011/11/2