Royal Society Interfaceに掲載された調査報告書Social networking making us stupid?(試訳:ソーシャル・ネットワークは人を愚かにする?)を紹介する。
大学生100人を各20人ずつ、他者とのつながりが良好なグループから、つながりが全くない5つのグループに分け、誤った認識を解決するために分析的理由付けを必要とする「認知反射テスト」を行った。
その結果、他者とのつながりが良好な場合には、ネットワークの中の他者の考えをうまくコピーできることで、分析的反応(analytical response)が急速に広がり、情報に基づく意思決定が行える。他方、先入観があることで分析的理由付けをする機会が減少するため、分析的処理をすることなく結論に至ってしまいがちである。このような「思考のないコピー」が増えると、人はいずれは愚かになってしまうとしている。