米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Science)に掲載された報告書"Evaluating big deal journal bundles"に関し、Science誌は次のような記事を掲載している。当該報告書は、商業出版社の抱き合あせ価格(bundle price)を商業出版社と非商業出版社に分け、研究機関ごとに価格を比較したもの。
Science誌記事によると、規模が同等で、ジャーナル購読に支払う費用が同じであっても、大学により2倍近くの差があることがわかった。エルゼビア社のボイコット運動(小欄記事)に関わった英ケンブリッジ大学数学者のTim Gowers氏の言葉を引用し、「もしすべての図書館が出版社の提示する抱き合あせ価格を一斉に拒否し、ジャーナルごとに購読料を支払えば、実際の価格を反映した市場価格となり、現在の価格よりずっと低くなるはずだ。価格の透明性は、革新的変化が起きそうな場合に取るべき単なるステップにすぎない。実際の問題は、我々が皆、多く支払いすぎているということだ」としている。
[ニュースソース]
How much did your university pay for your journals? - Science 2014/6/16