豪グリフィス大学研究サービスチーム図書館員のブログdatalibsam掲載の「図書館と研究データサービス」に関する記事を紹介する。
2013年公開の2つの報告書:英シェフィールド大学Journal of Librarianship and Information Science (6月28日号)掲載論文"Research data management and libraries:current activities and future priorities"と、米国大学・研究図書館協会(Association of College & Research Libraries、ACRL)報告書"Academic Libraries and Research Data Services"を取り上げ、英、米、豪における図書館の研究データサービスに関する取り組みを考察するもの。
英国:著作権に関する情報提供等一部のサービスを除き、図書館による研究データ管理サービスは行われていないのが現状。研究データに関する技術的支援を行っている機関は20%のみ。図書館員のスキル・ギャップ、その役割りが明確でないことが大きな問題として認識されている。助成機関による義務化やJISC等の取り組みにより、研究機関の多くは正式な研究データ方針を持っている。
米国:研究データサービスを提供する図書館は少数だが、NSFがデータ管理計画を助成金申請の条件としているため、調査対象図書館の4分の3は2年以内に何らかのサービス提供を計画している。研究データサービスを提供する図書館は人員の再配置を行った、あるいはその計画をしている。図書館の多くは研究機関の支援が必要と考えている。
豪:主な助成機関の研究データの要求は相対的に低い。英米に比較し、研究機関によるデータ管理方針の推進に対する図書館の役割りは大きい。
[ニュースソース]
Hype vs reality: how many libraries have research data services anyway? - datalibsam 2014/6/17