ネイチャー誌6月25日付け記事"Metrics market"を紹介する。当該記事は、学術論文のインパクト評価の歴史と今後の方向を解説する書籍「ビブリオメトリックスを超えて:学術論文の多元的評価指標の活用」をもとに、論文の評価指標に関する傾向と問題点を指摘したもの。
トムソン・ロイター社InCitesとエルゼビア社SciValの一新、Altmetric社の研究機関向けサービスの提供開始(小欄記事)など、論文のインパクト評価に関する製品やサービスが次々と導入されている。評価の対象がジャーナルから個々の論文に移っていることは正しい方向性であるといえるが、研究機関が指標の限界を真に理解しないまま、多種多様な製品を購入し、研究業績を図るというリスクが存在する。引用データとは何か、それにより何ができるのか、ビブリオメトリックスを使用する側はその活用方法と解釈に明確な基準を持っているのか、と疑問を呈している。
[ニュースソース]
Metrics market - Nature 2014/6/25
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Bibliometrics:the citation game - Nature 2014/6/25