米エネルギー省(Department of Energy、DOE)は8月4日、他の助成機関に先駆け、OSTPが2013年2月に広報した公的助成研究成果オープンアクセス(OA)指令(小欄記事)への対応として、論文と研究データのOA化に関する実施計画を以下の通りに発表した。
● 査読受理原稿あるいは出版後12ヶ月以内のジャーナル公開論文への無料アクセスを提供するウェブポータルPAGESを公開(現在はβ版)。PAGESには主に、エネルギー省の国立研究施設と研究機関のリポジトリにより管理されるDOE助成の受理原稿を搭載し、併せて出版社コンソーシアムCHORUS(小欄直近記事)の論文も含む予定。年間20,000-30,000論文を見込む。
● 研究過程で生じるデジタルデータの有無および共有と保存方法を記したデータ管理計画(DMP)の助成金申請時の提出を義務付け。2014年10月1日申請分から実施。2015年度中に実施するとしている。
ネイチャー誌は、当該実施計画には主なポイントについて曖昧な点があるとコメントしている。
論文の閲読は無料であるが、バルク・ダウンロード、再配布、創造的目的のための再利用(テキストマイニング)について、法的にオープンなのか不明
CHORUS論文をいつPAGESにアップロードしなければならないのか不明
NIHはOA方針違反に対する罰則を定め実施し始めたが、DOEについては今のところ罰則の適用はない。
[ニュースソース]
U.S. Department of Energy Increases Access to Results of DOE-funded Scientific Research - DOE 2014/8/4
[関連記事]
US Department of Energy frees up access to research - Nature 2014/8/4