Scholarly Kitchen8月5日付け記事"Is Open Access a Cause or an Effect?"を紹介する。当該記事はNature Publishing Group(NPG)の7月30日発表プレスリリース"Nature Communications data shows open access articles have more views and downloads(小欄記事)"を考察したもの。
論文へのアクセスが無料であることでアクセス数を増やし、論文の発見と引用の機会を高めるとは言えるが、それはOAによる効果なのか、その理由はいまだ不明である。ネイチャー誌のOAオプション($5,000の支払いによりOA論文として公開)を自発的に選択しOA公開した著者を例外として、OAには有益な効果がないという可能性もある。調査を実施した研究情報センター(Research Information Center, RIN)も報告書の中で次のように言及している。
「論文をリポジトリに置いたか否か、執筆者数とその記載の順序、著者が"最高の"論文をOA条件で公開したなどの影響を排除して、OAによる効果を測ることはできない。また引用測定時におけるOAの影響はどれも小さいように見える。その時点でジャーナルの認知が増加したなどの影響も同様に排除することはできない。」
[ニュースソース]
Is Open Access a Cause or an Effect? - Scholarly Kitchen 2014/8/5