インターネット専門のオープン・アクセス(OA)誌"First Monday" 8月号に掲載された、データリポジトリDryadのデータ保存方針に関する論文" A balancing act:the ideal and the realistic in developing Dryad's preservation policy"を紹介する。
抄録より:
デジタル・データやデータ共有方針の普及に伴い、データ保存のあり方が議論され、また認知を得つつある。科学論文の根拠となるデータの保存・共有のためのキュレートされた汎用型リポジトリである"Dryad"は、アーカイブされたデータを長期間、確実に保存するための保存方針の作成に取り組み、Dryadスタッフとデータ管理や保存に携わる国内外の専門家により2013年、保存に関する作業部会を立ち上げた。本稿では方針作成のプロセス、成果、作業過程において得られた知見を説明する。保存方針はDryad特有のニーズを満たすべく、より広範な管理方針への準拠、現状との適合、システムの制約を考慮して、理想と現実のバランスを取った方針となっている。