英 高等教育政策研究所(Higher Education Policy Institute, HEPI)は3月31日、英国王立協会(Royal Society)での会議において、オープンアクセス(OA)支援策として、ナショナルライセンスの導入を求める報告書Open Access:is a National Licence the answer?(pdf:32ページ)を公開した。
同研究所がナショナルライセンスの導入を求める理由として、以下を挙げている。
英国研究会議(RCUK)およびイングランド高等教育資金会議(HEFCE)のOA方針では、OAによる利益はすでにその恩恵にあずかる学術界に制限されている。さらに、英国はゴールドOAにより、自国で行われた研究成果を世界に提供しているが、主な競合国を含め、多くの国からは(ゴールドOAを進めていないため)その見返りが得られない。
フィンチグループによる提言と並んで、ナショナルライセンスの導入により、学術界のみならず、国民保健サービス(National Health Service、NHS)、中小規模事業者(SME)、教師、政策立案者等に幅広く、公益をもたらすことができる。ナショナルライセンスは特に英国の国益を害するといった現在の不利益を排除しつつ、ゴールドOAへの移行を推進することができる。
[ニュースソース]
Teachers, NHS staff and small businesses should enjoy free access to the latest academic research in proposals published by HEPI - HEPI 2015/3/30
[関連記事]
National licence mooted to free up research access - Times Higher Education 2015/3/31