図書館情報学(LIS)における高被引用論文: 著者、機関、ネットワーク構造(論文紹介)

2015年04月24日

ヨーロッパ

Journal of the Association for Information Science and Technologyに掲載予定の、高被引用論文に関する論文“Highly-Cited Papers in Library and Information Science (LIS):Authors, Institutions, and Network Structures”(試訳:図書館情報学(LIS)における高被引用論文: 著者、機関、ネットワーク構造)を紹介する。なお、本論文のプレプリント版がarXivで公開されており、下記の抄録はプレプリント版を参照して記述している。

抄録:

Thomson Reuters2014年6月公開の高被引用論文著者リストの追跡調査として、Web of Science(WoS)の主題カテゴリ「Information Science & Library Science」に分類される、2002年から2012年公開の論文の最も頻繁に引用されたトップ1%を分析した。305本のトップ1%の論文は、275機関、798名の著者によるものであった。著者の第1所属機関に基づいて集計すると、ハーバード大学が最も多く論文数に貢献していたが、所属する機関数で除して第1所属機関に基づいて集計すると、ライデン大学の貢献度が最も高かった。

798人の著者のうちの23人は、2014年6月のThomson Reuters高被引用論文著者リストでは最も頻繁に引用された著者であった(http://highlycited.com/)。この23人のうちの12人は調査した305本のうち4本以上の論文公開に関与していた。798名の高被引用著者の共著関係を分析したところ、共著は科学的主題の共通性に基づいていた。2002年から2012年では、次の3つの主題が重要であった: (1)臨床試験の情報収集と活用、(2)パブリックコミュニケーションおよび取引におけるインターネットの使用、(3)科学計量学。