独マックス・プランク・デジタル図書館は4月27日、学術論文の購読料から著者払いによるオープンアクセス(OA)モデルへの移行の可能性を定量的に調査した報告書“Disrupting the subscription journals’ business model for the necessary large-scale transformation to open access(pdf:11ページ)”を公開した。
市場分析によると、学術出版社の年間売上高は約76億ユーロ(1兆円相当)で、主に公的助成による論文の購読料あるいは使用許諾料によるものである。多数の出版社がここ数年OAモデルを採用しているが、OAモデルによる論文の出版はまだ13%程度である。
購読料により得られる売り上げがオープンアクセスによる出版費用の資金として十分であるか、また学術論文の完全な移行は可能かを考察した結果、追加的出資を伴わずにOAへの広域移行は可能であり、費用総額を下げる可能性もあると結論付けた。
[ニュースソース]
Area-wide transition to open access is possible - Max Plank 2015/4/27