ネイチャー誌5月14日付け記事“UK universities slow to publish reports of misconduct investigations(試訳:研究公正に関する調査報告書の公開に大学は消極的)”を紹介する。
研究公正(research integrity)に関する調査結果を公開する英国大学はほんの一部であることが、英国研究公正局(UK Research Integrity Office 、UKRIO)の行った調査から明らかとなった。UKRIOは規制権力のない国の諮問組織。
英国の主な研究助成機関は2013年以来、大学が助成を受けるためには、研究公正の正式な調査概要の年次公開を推奨するガイドラインを確実に実行することを求めている。しかし、UKRIOに資金拠出する44の大学に対して行った本調査の結果、回答のあった27大学のうち、2013-14年に生じた研究公正の調査概要を公開した大学は3分の1にすぎなかった。
研究機関が公に報告“すべき(should)“とする程度が大学によって異なり、報告が義務であるとは受け取られていないこと、また研究公正と公式調査の定義が研究機関により異なっていることが指摘される。大学が同様の基準に基づきその数を把握できる指針が必要である。
[ニュースソース]
UK universities slow to publish reports of misconduct investigations - ネイチャー 2015/5/14