SPARC、COAR等が5月20日エルゼビア社の新OA方針に反対する声明(小欄記事)を発表したが、エルゼビア社は同日、この声明に反論するコメントをCOARサイトに投稿した。
同社のコメントの要点は次の通りである。
「新OA方針は、著作者や研究機関からの意見を基に改正したものであり、証拠に基づいた、STM論文共有の原則に沿ったものである。研究機関等からはこの新方針に対し中立・賛成の意見を頂いている。そのため、COAR等がこのような否定的見解を示し、その懸念を直接我々に伝えず、声明として発表したことに少し驚いている。
機関リポジトリが研究成果を追跡し、利用者に対してコンテンツを提供するため、メタデータの共有、利用者アクセス情報の共有、最終稿の組み込みといったサービスを、我々は図書館と協力し開発してきており、単に方針を改正するだけでなく、研究の共有が広く行われるように技術の開発に取り組んでいる。
COAR等が指摘するCC-BY-NC-NDの適用も、原稿の利用方法が明確に示されることを歓迎するとの意見に基づいている。
新方針は、エンバーゴ期間など、購読料モデルと並行して運用される場合のグリーンOAに関するものであるが、購読料モデルの問題に関しては時間が必要である。」
[ニュースソース]
New Policy from Elsevier impedes Open Access and Sharing - Research Information 2015/5/21