論文出版プロセスの改革(記事紹介)

2015年08月18日

ヨーロッパ

Wiley-Japan8月5日付け記事「査読者の負担を減らし、論文出版プロセスの改革をもたらすか? 論文の再投稿回数と判定結果を数値化する”paper-trail index”の提案 (EMBO reports)」を紹介する。この記事はEMBO reports8月号掲載記事“ Paper-trail index(PTI, 論文の「足跡」指数)を解説したもの。

以下、記事より抜粋する。

欧州分子生物学機構(European Molecular Biology Organization、EMBO)が考案したPTIは各論文の再投稿回数と査読者・エディターによる評価を数値化して1つの値にまとめたもので、論文の価値を示す指標である。インパクトファクターの高い有名誌で出版実績を作りたい著者が再投稿を繰り返したり、あるいは新興国からの論文投稿が増加したことにより、査読者の負担増とともに査読の質の低下が問題となっていることへの解決策として提案された。

査読・出版プロセスの負担軽減策として、リジェクトされた論文を含めて、査読結果を異なるジャーナル・出版社間で共有し、提携を結んだジャーナル・出版社間で査読結果を共有する “peer-review transfer” とよばれる試みが既に始まっており、ジャーナルや出版社がPTIを実験的に開始することが期待される。

 [ニュースソース]

<記事紹介> 査読者の負担を減らし、論文出版プロセスの改革をもたらすか? 論文の再投稿回数と判定結果を数値化する”paper-trail index”の提案 (EMBO reports) - Wiley-Japan 2015/8/5