図書館員のための研究データ受入ガイドライン(記事紹介)

2015年11月19日

北米・中南米

Journal of eScience Librarianship11月5日付け記事"Preparing to Accept Research Data:creating Guidelines for Librarians”(試訳:図書館員のための研究データ受け入れガイドラインpdf:13ページ)を紹介する。

抄録より

米ラドガース大学図書館は研究データサービスを拡大する必要性を認識し、2005年、同大学のコミュニティーリポジトリRUcoreを構築した。2010年に発せられた米国立科学財団(National Science Foundation, NSF)の研究データ共有と保存に関する方針を受け、2010年図書館が介在する形で研究データを受け入れるため、RUcoreの開発プロジェクトに着手した。

研究データサービスのワークフローを明確にするために、同大学は2014年7月、研究データ受け入れに関係する技術・法規制・機密保持等の評価プロセスに関する調査と、データデポジットの管理・評価の枠組み作成のためのタスクフォースを立ち上げた。34の基準を用いて35のリポジトリをレビューした後、データプロジェクトから発生するデータを広く受け入れオンラインインターフェースで将来的なセルフデポジットを可能とする研究データ受け入れ計画案を作成した。本稿では、機関のデータ方針に基づいたデータの所有権の認識、機密情報あるいは機密データの露出の防止、データチームの再編、保存のキャパシティと資金援助の要件、研究部門との協力体制を含むワークフローの作成、研究データの作業に関わる研究者と図書館員へのガイドラインの提供など、タスクフォースが提起する課題を考察する。