TechDirt誌11月18日付け記事"Elsevier Says Downloading And Content-Mining Licensed Copies Of Research Papers 'Could Be Considered' Stealing"(試訳:エルゼビアは研究論文のダウンロードとテキストマイニングの許諾著作権は「盗用となりうる」と発言)について、SPARCは以下のようなコメントを投稿した。
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データ改ざん検出技術に関する研究のため、統計学者Glyn Moody氏がコンテンツのテキストマイニング技術を試していたときに起きた出来事である。彼はエルゼビア社のScienceDirectの購読権を持つ機関に在籍し、同データベースに収録される論文のバルクダウンロードを行っていた。
ダウンロードはコンテンツ盗用と考えられうるため、エルゼビア社はダウンロードの中止を通達してきた。中止しなければ同機関のSciencedirectへのアクセスを遮断するとのことだった。
エルゼビア社としては同社の提供するAPIによるマイニングは可能としているが、このAPIでは全文ではなくメタデータだけしか返さないばかりか、Webによるアクセスのみ可能なユーザーにとっては使い勝手の悪い代物である。
Moody氏いわく、「読む権利はマイニングの権利である。文献への合法的アクセス権をもつ者であれば機械で読む権利を持てるべきである。この権利を実現して、人間の蓄積した科学的知識を活用して研究できるようになることを希望する」。
[ニュースソース]
“The Right to Read is the Right to Mine…” - SPARC 2015/11/19
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Text-mining block prompts online response - ネイチャー 2015/11/20