12月16日OpenAireブログにおいて、2015年最初にオーストリアで実施した研究者と研究データに関する調査報告書“Researchers and Their Data” (pdf:206ページ)が紹介されている。
本調査はe-infrastructures Austria projectに関係する24大学等の研究職に従事する者を対象に行われた。オーストリアの研究者が研究機関と分野レベルでどのようにデータを取り扱っているかについての情報収集を目的としている。これは、研究者のデータの取り扱い方法、利用や取り扱いへの機関や分野の影響を調べる、国レベルで行ったはじめての調査である。
調査トピック
・データタイプとフォーマット
・データアーカイブ、バックアップ、損失
・倫理・法律的側面
・アクセス性と二次利用
・基盤とサービス
主な結果として、以下を挙げている。
・研究者の多くは構造化されていないテキストファイルで研究データ、図、表を作成している
・データの4分の3はデジタル形式である
・多くの研究者は事業用PC、個人PC、USBなど複数の保存先にデータを保管している
・必要なメモリ量は年間100GBで、医学、芸術大学での必要量が多かった
・3分の2は自身の作成したデータを個人的なものとして捕らえ、また矛盾する説明をしている
・3分の1以上の研究者がデータの損失を経験している
・半数の研究者は転属先にデータを移動させている
・外部データは研究にとって非常に重要である
・第三者が作成した研究データには、程度の範囲でアクセスが許されている
・半数の研究者は依頼することによりのみアクセスが許される
[ニュースソース]
Researchers and their data in Austria: survey results report 2015 - OpenAire 2015/12/16