ドイツ国立科学技術図書館(TIB)による研究データ管理に必要なインフラの提供を目的とした“RADAR”プロジェクトに関する記事"The RADAR Project—A Service for Research Data Archival and Publication"(pdf:9ページ)を紹介する。
抄録
RADAR(Research Data Repository)プロジェクトの目的は、研究データ管理を促進する基盤を構築することである。この基盤により複数(専門)分野がいつでも利用可能なデジタルプラットフォームで、科学データの保存、管理、アノテーション、引用、キュレート、検索、および発見が可能となる。ビッグデータコミュニティー(例えば、環境、宇宙、気象)では適切でイノベーティブな保存戦略とシステムが存在するものの、それ以外の分野、いわゆる「ロングテール研究ドメイン」の多くのスチュワードシップは明確ではない。ドイツ研究振興協会(DFG)の助成により、RADARプロジェクトは(個々の)研究データの保存、出版、トレーサビリティを目的としたサービスを開発する。RADARはデータ保存と出版の2段階のビジネスモデルを基本としている:クライアントは研究結果を最長15年間保存し、段階的アクセス権を割り当てる、あるいはデータへのDOI割り当てを無制限に行える可能性がある。潜在的利用者として、図書館、研究機関、出版社、および機関の要件とワークフローに従ってデータのアーカイブ、出版に適合するデジタル基盤を期待するオープンプラットフォームである。