英国政府が委託した政策関連研究がどれだけあり、またどれだけ公開されているのかを政府は把握していないという事実が、科学擁護団体Sense About Scienceが6月2日に公開した報告書から明らかとなった。この結果は、元裁判官でもあるStephen Sedley教授が公共政策に直接関係する研究を中心に行った調査によるもの。
政府24機関の研究の公開とアーカイブの状況について調べたところ、データベースとして残していたのは4機関のみであった。11機関はセントラル記録が存在しないため、何の研究なのかを示す目録を作成することができなかった(エネルギー・気象変動省)。
政府は助成するすべての研究のセントラルデータベースを作成し、研究者や一般人がアクセスできるように、研究結果の公開を進めるべきであり、価値ある研究を喪失させたりあるいは政治的気分で振り回すべきではないとしている。
[ニュースソース]
U.K. government isn’t tracking policy-related research - Science 2016/6/1
[関連記事]
UK government slammed for losing track of its own research - Nature 2016/6/2