PeerJに7月21日に掲載された論文“Article processing charges for open access publication—the situation for research intensive universities in the USA and Canada”(試訳:オープンアクセス(OA)論文掲載料(APC) - 米国、カナダの研究集約型大学の状況、pdf:19ページ)を紹介する。著者はミシガン州立大学名誉教授David Jack Solomon氏とBo-Christer Björk氏。以下、抄録より抜粋する。
本稿では、購読料から論文掲載料(APC)への移行の実効性を調査するPay It Forward (PIF) プロジェクトに関連して、研究集約型大学のAPC費を算出する。
方法:米国とカナダの4大学でのAPC費、および西欧州のいくつかの大学と助成機関から入手したAPC支払い記録を、Web of Scienceメタデータと統合した。13分野の平均APC費を算出し、また購読料からAPC助成OAモデルに転換した41誌のAPC費請求額を記録した。
結論:完全なOAジャーナルのAPC費平均は2,000ドル(21万円相当)をわずかに下回り、ハイブリッドジャーナルでは平均3,000ドル(31万円相当)であった。APC助成論文は生命科学や基礎科学などの分野に集中し、また研究の学際的特性により、分野による違いを見いだすための情報は得られなかった。