ネイチャー社、データの可用性に関する状況説明書の提出を要求

2016年09月14日

ヨーロッパ

ネイチャー社は9月より、ネイチャー13誌の受理論文に対して、論文の根拠となるデータへのアクセスの可否とアクセスの方法についての情報を記述する文書を要求すると発表した。この文書では論文に報告されている結果の理解、再現、また論文の根拠とするのに必要な最小限度のデータセットの可用性を説明することが要求される。(全文: PDF:2ページ)

データの可用性に関する状況説明書は、3月にNature Cell Biology、NatureCommunication等 5誌でパイロットとして導入された。このパイロットでは、分野によりデータ共有の文化が異なり、コミュニティーに明らかな公開リポジトリがないことがデータ公開の阻害要因となっていることが確認された。しかし他方では、データの公開は研究の存在感と再利用の機会を増し、データ引用はデータの作成・共有者の認知度を高めることが認められつつある。同社は2017年前半までに対象ジャーナルの適用範囲を拡大する予定である。

この方針はシュプリンガーネイチャー社が7月に導入した全ジャーナルへの研究データ方針の導入と標準化を受けたもの。プロジェクトでは、各ジャーナルが各分野の状況を反映しつつデータ共有を奨励することができる、データ方針の明確な共通の枠組みを提示する。(小欄記事

[ニュースソース]

Announcement:Where are the data? - ネイチャー 2016/9/7