相対引用率(RCR):論文レベルの影響度を測定する引用率を用いた新指標(論文紹介)

2016年09月16日

北米・中南米

PLOS Biologyは9月6日付けで、米国立衛生研究所 (National Institutes of Health, NIH)が開発した新指標“相対引用率(Relative Citation Ratio, RCR)”を解説する論文“RelativeCitation Ratio (RCR):A New Metric That Uses Citation Rates to MeasureInfluence at the Article Level(試訳:相対引用率(RCR):論文レベルの影響度を測定する引用率を用いた新指標)”を掲載している。著者はNIH ポートフォリオ分析保健局B. IanHutchins等。

抄録より抜粋

RCRは共引用ネットワークを活用して、被引用数に対して分野の正規化(field-normalization)を行い、論文レベルの影響度を測定する方法。著者等は2003年から2010年に公開された88,835本の論文を分析し、これら論文を執筆したNIHの助成金授与者のすべての分野にわたる影響の度合いが相対的に安定した位置にあることを見出した。この方法によって得られた数値は生物医学研究の主題の専門家の意見と強く相関していることを示し、すべての科学分野に適用できることが示唆される。PubMed収録論文のRCRを計算するWebツールは以下URLから利用できる。

https://icite.od.nih.gov/

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