Journal of eScienceLibrarianship Volume 5, Issue 1に掲載の論文"FromPlan to Action: Successful Data Management Plan Implementation in aMultidisciplinary Project(試訳:計画から行動へ: 学際的プロジェクトにおけるデータ管理計画実装の成功)"を紹介する。
目的と背景:データ管理計画は当たり前になってきているが、計画から実装への移行は多くの研究者にとっていまだハードルがある。開発されている研究者支援サービスの初期段階では、助成機関と図書館から具体的な指針がほとんど示されず、データ管理の成功に何が寄与するのかを洞察することがとても必要とされている。本研究の目的は、イリノイ大学図書館との協議の後に、学際的研究チームがデータ管理計画を実装するために取った方法を記録することである。
設計と方法:半構造化インタビューを通じて研究者グループからの洞察を収集するようにケーススタディーを設計した。質問は、推奨されるデータ管理戦略のうちどの戦略が採択されたのか、また、これらの戦略がコスト、時間、有効性、長期間のデータ使用の観点から、どのようにプロジェクトに影響したか、に焦点を当てた。
結果:これらのインタビューから、重要なものとして次の主要なテーマが浮かび上がった。すなわち、計画的人員配置、データ管理上の必須エレメントの把握、改善の繰り返し、トレーニングや指導、効率と安心感の向上、の5つである。
結論:データ管理には初期投資が必要であるにも関わらず研究者には大きな利益があると報告している。