HHS、臨床試験に関する情報のさらなる公開に一歩前進

2016年10月19日

北米・中南米

米厚生省(Department of Health and Human Services、HHS)は9月16日、ClinicalTrials.govへの臨床試験の登録と結果の概要の提出について定めた最終規則(pdf:710ページ)を公開した。新しい規則では、ClinicalTrials.govへの登録と結果の範囲が、米国食品医療局(FDA)の定めた薬品、生物学的製品および機器に関する臨床試験まで拡大する。

2007年の規則では、被験者を伴う治験を実施する研究者は治験の開始前にClinicalTrials.govへの登録が義務付けられているが、多くの例外や逃げ道があった。2014年に行った調査によると、ランダムに抽出した400件のうち、30%は結果が公開されておらず、さらに初期段階の治験の多くはまったく公開されていない。

新しい規則により、データを報告すべき治験結果を待ってから登録することができなくなるほか、治験の実施計画の詳細の報告、結果を分析するのに用いた統計の概略説明、研究過程でのプロトコルへの変更の開示が求められる。そのため、多数の方法でデータを分析し、良い結果が得られた方法のみを報告する、いわゆるp-ハッキングの問題解決につながる。

同規則は1月18日より施行する。

[ニュースソース]

HHStakes steps to provide more information about clinical trials to the public - NIH 2016/9/16

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UStoughens rules for clinical-trial transparency - ネイチャー 2016/9/16