米国立衛生研究所 (National Institutes of Health, NIH)は2月28日、オープンサイエンス懸賞の受賞作品として、"nextstrain.org"を選出したことを発表した。nextstrain.org(試作品)は ウイルスのゲノムデータを使用し、ジカ熱やエボラウイルスなどの感染病の広がりをリアルタイムで可視化するオンラインプラットフォーム。
オープンサイエンス懸賞は、ウェルカム財団とHoward Hughes Medical Institute(HHMI)協力の下、オープンのデジタルコンテンツを活用して、公衆衛生と生体臨床医学において革新的ソリューションを促進するNIHのイニシアチブ。各国のオープンサイエンスのイノベーターが協力して、研究コミュニティーに資するサービスとツールを開発する体制を築くことを目的として、2015年10月に立ち上げられた。
nextstrain.orgは世界各国の研究者から集められたデータを短時間で系統発生解析し、その結果をプラットフォームに投稿する。受賞者には開発費として23万ドル(2,600万円相当)、NIH賞として 11万5,000ドル(1,300万円相当)、ウェルカム財団と HHMIから賞金11万5,000ドル(1,300万円相当)が授与され、試作品の完成を目指す。
[ニュースソース]
Open Science Prize announces epidemic tracking tool as grand prize winner - NIH 2017/2/28