ネイチャー誌3月24日付け記事"Citizen scientists to rescue 150 years of cosmic images"(試訳:シティズンサイエンティストが150年の宇宙画像を救う)では、シティズンサイエンスプロジェクト"Astronomy Rewind"を紹介している。
このプロジェクトはボランティアにより、1850年に遡り、米国天文学会(American Astronomical Society、AAS)の発効するジャーナルに掲載された論文に記述された観測をデジタル化、マッピング、検索可能にし、「失われた」画像を復活させるというもの。3月22日に立ち上げられた。
コンピューターに関する人間の優れた能力を活用し、テキストと多数の図が混在するスキャンページから、天文学的画像を識別することを目的としている。100万人以上のボランティアが参加するシティズンサイエンスのWebポータル'Zooniverse' platformでホストされている。
各ページには信頼性を確保するため5人の貢献者がおり、画像の種類を識別し、各オブジェクトの配向、規模、座標に関するテキストを探し出す。通常数か月を要する6,500以上の画像処理をたった1日で処理する。
ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(CfA) のAlyssa Goodman氏は次のように述べている。「過去150年、どのようなオブジェクトがどのように研究者を引き付けてきたかを明らかにすることで、天文学者のフォーカスがどう変化したのかを調査し、科学の歴史に新たな視点を与えるだろう。」
[ニュースソース]
Citizen scientists to rescue 150 years of cosmic images - ネイチャー 2017/3/24