PLOS ONEのデータ方針の影響と効果(記事紹介)

2017年05月17日

北米・中南米 ヨーロッパ

PLOS ONEは5月8日、2014年3月に強化したデータ方針の影響と効果を解説する記事を公開した。以下、記事より抜粋する。

・当初投稿数の減少が懸念されていたが、過去3年間でData Availability Statement(DAS、データ可用性に関する記述)を伴う論文の出版数は6万5,000本とデータ方針強化による影響は想定したほどではなかった。方針の強化後、著作者にデータ共有の意思がない、あるいはできないためリジェクトした率は0.1%と推計している。

・データ共有は、受け入れられており実践されていると思われる。例えばNCBIデータベース、Figshare、Dryadのような公的データリポジトリで直接利用できるデータセット数は着実に増えている。これらのリポジトリにリンクするDASを伴う論文の比率は、2016年には20%と相対的に低いものの、増加している。

・論文の本文にデータや補足情報が含まれる割合は60%である。既存の分野ごとのオープンリポジトリへのデポジットを強く推奨するものの、PLOS ONEでは各論文に含まれるサポート情報ファイル、図表をFigshareにデポジットし、またDOIを付与している。このように、これらデータが論文から利用できるとともに、外部のデータリポジトリでもコンテンツが利用できる。

・20%は、センシティブデータに関係して制限があったり、第三者により所有されているデータであるため、依頼により利用できる。

[ニュースソース]

Making Progress Toward Open Data:reflections on Data Sharing at PLOS ONE - PLOS 2017/5/8