英Jiscはこのたび、OAダイジェスト2017年5月号(pdf:2ページ)を公開した。OAダイジェストは、OA促進のためのJiscの取り組みに関する進捗を取りまとめたもの。以下、主な動きを紹介する。
- Publication router:出版社などのコンテンツプロバイダーからの情報を集め、所属する研究者の論文があることを研究機関に通知し、機関リポジトリや研究情報システム(CRIS)などの機関システムでの保存を支援するサービス(小欄記事)。エルゼビア社との交渉は大筋で合意し、開発時期と詳細を交渉中。
- SHERPAサービス:SHERPA RoMEOデータベースの収録数は引き続き増加し、ジャーナル数2万8,796、出版社数2,360となった。
- モニターサービス:OA出版と論文掲載料(APC)の管理・モニタリング支援サービス。4月開始のモニターユーザーグループを開催。Monitor Local v1.1の4月を目指す。現在17機関が購読している。
- シュプリンガー・コンパクト:購読料と論文掲載料(APC)とを組み合わせたオープンアクセス(OA)契約(小欄記事)。この契約により出版された論文は3,073本で、同社のハイブリッドジャーナルで出版した2016年の論文数は対前年比205%となった
- ORCID国家的コンソーシアム:ORCIDの会員費を支援する取り組み。コンソーシアム参加メンバーは引き続き増加し、研究会議を含む英国の79組織が参加。
- OAダッシュボード(小欄記事):4月よりプロジェクトを開始
- OAボタン:全文へのアクセスに費用が発生する場合に、無料でダウンロード可能な論文を探し出すサービス。図書館相互貸借(ILL)ワークフローでのOAボタンの機能の実施可能性を評価している。
[ニュースソース]
The May 2017 edition of the OA Digest is now available - Jisc 2017/5/12