Nature誌5月22日付け記事"Young researchers preach open access, yet many don't practice(試訳:若手研究者はオープンアクセス(OA)を説くが、多くは実践していない)を紹介する。本記事はScientometrics誌で公開された調査報告書" Who support open access publishing? Gender, discipline, seniority and other factors associated with academics' OA practice"(試訳:誰がOA出版を支援するのか? 性別、分野、年齢、その他学術に関連する要因)(pdf:23ページ)に関するもの。
本調査では、12の公立の研究大学の研究者1,800人を対象にOAに対する認識を評価した。実施時期は英国研究会議(RCUK)がOA方針で公的助成研究成果の公開を義務付けてから数か月後の2013年6月。
調査の結果、回答者の93%は科学のOAは重要であり、また引用において利益となると認識している。しかしながらOAジャーナルで論文を公開したことのある研究者は41%に留まり、35歳以下の研究者や博士課程等の学生、研究助手のOA出版の経験は最も低かった。
彼らはゴールドはグリーンよりも引用の点で利益があると感じているものの、高額な費用がかかることからOA出版していない。またインパクトファクターの高いジャーナルで論文を出版し、早い段階で成功を収めなければならないというプレッシャーを感じている。
[ニュースソース]
Young researchers preach open access, yet many don't practice -Nature Index 2017/5/22