科学研究費助成事業は、近年Top10%補正論文数の伸び率が縮小していることが、科学技術・学術審議会の第9期研究費部会(第4回)(10月31日開催)に提出された資料でわかった。Top10%補正論文数とは、被引用回数が各年各分野で上位10%に入る論文の抽出後、実数で論文数の1/10となるように補正を加えた論文数。
1996~1998年から2001~2003年は19.4%、2001~2003年から2006~2008年は17.6%だったが、2006~2008年から2011~2013年は5.4%に落ち込んでいた。これに対し、科研費が関与しないTop10%補正論文数の伸び率は増加に転じている。
一方オープンアクセス(OA)ジャーナルの論文のうち、科研費が関与したものは、2006~2008年から2011~2013年で118.2%の高い伸び率を示し、急激に増加している。このうち、Top10%補正論文数も同時期で142.4%と大きく伸び、科研費の存在感が増している。
[ニュースソース]
科研費関与の論文数、伸び率が縮小、文部科学省調べ - 大学ジャーナル 2017/11/20