英国の第3回REFにおけるモノグラフのOA義務化に関するコスト試算(記事紹介)

2017年11月29日

ヨーロッパ

UKSG Insights誌に11月8日に掲載された記事"Cost estimates of an open access mandate for monographs in the UK's third Research Excellence Framework"(試訳:英国の第3回REFにおけるモノグラフのOA義務化に関するコスト試算)を紹介する。以下、抄録より抜粋する。

英国の高等教育機関の研究評価である第2回Research Excellence Framework(REF)に関するコンサルテーションには、オープンアクセス(OA)義務化をモノグラフに拡大することを示す付属文書が含まれている。 本稿では、付属文書に示される基準を用いて、REF2014に基づく義務化による実施コストを予測し、実施のための資金源を特定する。次期REFに対して提出されるモノグラフの75%を公開するとした場合、対象期間全体で、約9,600万ポンド(143億円相当)の投資が必要と推定される。この額は年間1,920万ポンド(28億円相当)に相当し、現在割り当てられている学術図書館の予算では、このコストを支援することはできない。 しかし、これらの金額は、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)と経済社会研究会議(ESRC)の総研究資金(quality-related funding)のほんの一部に過ぎない。 本稿では義務化の実施方法について考察する。