引用データソースとしてのCrossref: WoSおよびScopusとの比較(記事紹介)

2018年01月24日

ヨーロッパ

ライデン大学Centre for Science and Technology Studies(CWTS)は1月17日付け記事"Crossref as a new source of citation data:A comparison with Web of Science and Scopus"(試訳:新しい引用データソースとしてのCrossref: Web of ScienceおよびScopusとの比較)で、クラリベート・アナリティクス社Web of Sciene(WoS)とエルゼビア社Scopusに収録された文献で、DOIによるCrossref との一致がどの程度認められるかを詳細に分析した結果を紹介している。

この記事は、学術引用データの利用を目指し、Crossref DOIによってジャーナルや書籍のレファレンスをオープンに利用できるようにする取り組みInitiative for Open Citations(I4OC)の一環として書かれたもの。

記事によると、WoSでは68%、Scopusでは77%、DOIによるCrossref との一致が認められた。研究論文とレビュー記事に限ると、WoSでは89%、Scopusでは80%と数字は大きくなった。

引用データに着目すると、WoS中の参照文献の4分の3以上、Scopus中の参照文献の3分の2以上はCrossrefの中に見いだされ、その約半分はオープンであった。

[ニュースソース]

Crossref as a new source of citation data:A comparison with Web of Science and Scopus - CWTS 2018/1/17

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