OpenAireは1月22日、データ保護指令(95/46/EC)と2003 PSI Directive(2003/98/EC)/2013年改正(2013/37/EU)のHorizon2020オープンデータパイロットに与える影響を考察した報告書 "Study on legal barriers to open data sharing - Data Protection and PSI"(試訳:オープンデータ共有の法的障壁に関する研究-データ保護とPSI)(PDF:263ページ)(ゲッティンゲン大学出版局発行、著者:Andreas Wiebe、Nils Dietrich)に関する記事を掲載した。
<概略>
報告書は、まず、データ保護指令(95/46/EC)とEU加盟国におけるその実施に焦点を当て、欧州の法的枠組みを説明する。 6つの加盟国を比較したところ、実施状況に一貫性がなく、欧州全体で異なることが明らかとなった。
次に、オープンデータパイロットにおける研究データのオープンな使用に対する規制の影響を考察した。個人データの匿名化がオープンデータパイロットとデータ保護の両方に対応する最善の方法であるとしている。
第2部では、公共部門情報(PSI)指令が、大学図書館や研究図書館などの公共図書館が保有する資料のアクセスと再利用に与える影響を考察する。
匿名化に関する欧州全体の基準の必要性、特定の研究を目的とした同意要件の緩和、「研究目的」の定義の明確化、研究データへのアクセス権を有する利用者の制限による再特定化のリスクの低減、またPSI指令においては大学図書館に関する欧州連合(EU)の姿勢の明確化を課題として提示する。
[ニュースソース]
Legal Barriers to Open Data Sharing - OpenAIRE 2018/1/22