ハイブリットジャーナルは著者の選択肢として不可欠(調査報告書)

2018年03月13日

ヨーロッパ

出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium;PRC)Research ConsultingとPleiade Management & Consultancyが公表した報告書"The Role of Hybrid Open Access in Extending Author Choice"(試訳:拡大する著者の選択肢におけるハイブリット・オープンアクセスの役割)(pdf:33ページ)によると、論文を出版する著者のジャーナル選択において、ハイブリットジャーナルは重要な役割を担っていることが明らかとなった。以下に、その他の主な結果を示す。

 ・多くの研究者が、ゴールドOA出版は論文のダウンロード、フィードバックが多く、また早く引用されると期待しているか、経験している。著者がゴールドOA出版を選ぶ最も強力な理由のひとつは、露出の機会が得られるからである。

 ・相殺取引は、OA出版に刺激的な効果をもっており、OAの認知度を高めたり、将来的にゴールドOA出版への意欲を高めることがわかった。

 ・グリーンOAをよく知る著者は多くないが、ほとんどの著者はグリーンOAがゴールドOAに完全に替わるとは思っていない。グリーンOAは受理された著者原稿よりも見栄えが悪いので、2次的選択肢と見ている。

 ・ゴールドOAは外部資金により運営され、依存している。著者はAPC支払いのために裁量予算を利用することに大きな抵抗を持っている。研究者はAPCの価格設定にばらつきがあることをますます認識しており、透明性を上げることを求めている。

本調査はゴールドOAで出版した著者33人(うち24人はゴールド・ハイブリットジャーナル、9人が純粋なゴールドOA)への定性的インタビューに基づく。国別内訳;英国(17人)、オランダ(11人)、ドイツ(5人)。

[ニュースソース]

Hybrid journals vital for extending author choice, research shows - 出版社協会 2018/2​