AAAS など約70の学協会や研究機関が、EPAの透明性ルールに反対

2018年08月06日

北米・中南米

米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science、AAAS )は、7月16日、約70の科学・医学・学術の学協会や研究機関と共同で、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)※の透明性ルール(Transparency Rule)の撤回を求める声明を発表した。

透明性ルールとは、EPAが4月30日に正式に提出した規則案"Strengthening Transparency in Regulatory Science(試訳:レギュラトリーサイエンスにおける透明性の強化)"の俗称。その規則案にはEPAの規則策定時に根拠とする科学研究は、公開データを用いたものに限るという内容が盛り込まれている。

このままではプライバシー保護のために非公開となっている医療データなどを用いた研究が除外される可能性があることから、AAASをはじめ、多くの科学者や学協会などがこの規則案に反対している。

同規則案は、2018年5月30日までにパブリックコメントを募集、その後最終検討に入る予定となっていたが、パブリックコメントの募集期間が2018年8月16日までに延長されている。

※米国の環境政策全般を担当する行政組織。保健、大気、水質、土壌など、人間の健康と環境の保護・保全をミッションとする。

[ニュースソース]

Scientific, Medical, Academic Groups Urge EPA to Drop 'Transparency' Rule ― AAAS 2018/07/16 (accessed 2018-07-31)

Strengthening Transparency in Regulatory Science; Extension of Comment Period and Notice of Public Hearing― Federal Register 2018/05/25(accessed 2018-07-31)