科学研究の効果は評価指標では測りきれない。しかも結果が出るまで時間がかかる。(記事紹介)

2018年08月14日

ヨーロッパ

​Scholarly Kitchenに、8月2日、"Measuring Societal Impact or, Meet the New Metric, Same as the Old Metric"と題する記事が掲載された。

近年、助成金や雇用における評価、政府やファンド機関による科学研究の社会的影響の可視化などのために、さまざまな評価指標が考案されている。

評価指標は有効な手段ではあるが、インパクトファクターやAltmetricsなどの指標は不完全なものである。"attention"は"impact"と同義ではなく、ましてや人気や注目を集めているものが「重要」とか「価値がある」とは限らない。

後に大きな社会的影響を及ぼしたインスリン研究をはじめいくつかの例を挙げ、初期の当該研究の効果は評価指標では測れないこと、研究には長い時間を要することを示しながら、評価指標と短期間での結果に執着することが社会的不利益につながると警告している。

[ニュースソース]

Measuring Societal Impact or, Meet the New Metric, Same as the Old Metric ― Scholarly Kitchen 2018/08/02 (accessed 2018-08-10)