答えの出ないピアレビューの対価問題(記事紹介)

2018年10月23日

北米・中南米

Scholarly Kitchenは、10月18日、"Credit for Peer Review: What is it Worth?"(ピアレビューのクレジット:それに何の価値があるのか?)と題する記事を掲載した。

本記事では、Clarivate Analytics社のPublonsを用いたピアレビュー(査読)を業績化しようとする試みや、CV(職務経歴書)にピアレビュー履歴を記す研究者がいる一方で、ピアレビュー履歴を採用や助成金の採択基準とすることを正式に宣言した助成機関、大学などは現時点で存在しないこと。また、レビュアーに金銭的対価を与える試みもあったが、失敗したことなどを紹介。

ピアレビューが重要な作業であり、レビュアーに何らかの対価が必要であることには賛同するものの、「ピアレビューの真の価値とはなにか」という問いに対する明確な答えが導き出せていない現状を示している。

[ニュースソース]

Credit for Peer Review: What is it Worth? ― Scholarly Kitchen 2018/10/18 (accessed 2018-10-22)

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